冷たい木枯らしのような風が吹いたり、霜が降りたりしたかと思うと穏やかな晴れの暖かい日が続くことがある。
立冬(11月6~8日だが年により違う)が過ぎて、晩秋から初冬にかけて春のような日が続くことを「小春日和」という。
11月にあらわれる自然現象。
「小春風」「小春空」「小春なぎ」ということばも同じような感じに近い意味で使われている。
それとは別に、本格的な寒い冬に、暖かい日を「冬日和」とよんでいる。
小春日和は俳句では冬をさすものの、こんな日の心はやっぱり春だ。
ここ数日のような穏やかな日は、どこかへふと出かけたくなる。小春日和という言葉の美しさに、日本語っていいなあとしみじみ思う。
「つれづれ(42)小春日和」