少し前の話になるが、ある大手ドラッグストアーに買い物に行った時、不親切な店だなと思ったことがある。割引券を使用しての買い物だったが、その割引券が入力されずに精算を終えた。すぐ気がついた私はその場で訂正を申し出たら、なんと10分も待たされてしまった。レジのシステムの関係だと、そう弁解された。
実はそれよりももっと不親切だなと気になっていることがある。
先日ある家電メーカーに電話をしようとしたら、東京地区なのに頭の番号が03でない。0120でもない。
たしか2年くらい前に、わが町にある大手の旅行会社の代理店に電話した時も、市外局番は同じ市内にありながらこの町のものでなかったことを思い出した。
そしてついこの間は、市で行われる健康診断の電話受付の初日であった。やはり同じ市内局番ではなく、前述と同じような頭から0570で始まる番号にかけた。私の住んでる北関東は028から始まるのに、何なんだろうと不思議がりながら、かけてみる。けれど何回かけても、予約が混雑しているので再度かけ直ししてほしい旨のテープが流れる。同じ市内にかけながら、いったいこの0570で始まる電話番号は何なのかと調べてみた。聞くところによると、かけ放題を契約しているにもかかわらず、通話するたびにこの0570は有料だという。
①028・・・発信は有料、受信は無料 かけ放題での発信は無料
②0120・・発信は無料、受信は有料 かけ放題での発信は無料
③0570・・発信は有料、受信は無料 かけ放題での発信は有料
問題なのは③の、かけ放題発信の有料のものである。
サービス業や行政であるなら、本来は②が望ましいが、受ける側の企業等にも事情というものがあるだろう。だからかなりの数の企業やお店は①にしてある。この①ならかけ放題の顧客は発信無料となり、企業側も受信無料となる。これはかなりお互いに便利な仕組みである。
ところが最近出てきた③になると、かける側にとっては都合が悪い。表面上は①と変わらないようにみえるが、料金形態はまったく違う。
かけた方はたとえかけ放題プランであっても、しっかりと通話ごとにその電話代がかかってしまう。つまりかけ放題は無効となり、有料で通話料を払わなければならない。サービス業なら②が理想だが、せめて①の普通の電話であってほしい。
お客さんがわざわざ有料でかけ放題プランを電話会社と契約しても、その契約を無効として、あえてお客さんにお金を出させる企業側の姿勢はいかがなものか。
なぜ①にしないのか不思議でならない。
企業やお店の姿勢というか、経営方針を問う。
電話は会社の顔である。お客の契約しているかけ放題を蹴ってまで、お客にわざわざ電話代を払わせようとする意図がよく私にはわからない。
サービス精神のない企業やお店は、お客さまをもっと大事にする姿勢を示してもらいたいと思う。
「かけ放題」という毎月定額のお金を払って無料になる電話代を蹴ってまで、なぜお客さんに電話代を払わせようとするのか。
「つれづれ(58)不親切な企業やお店など」