お出かけに電車の時刻を調べてみた。久しぶりの電車利用である。
この頃は最寄り駅発の時刻表の一覧よりも、パソコンでチェックするほうがはるかに早い。と同時に、乗り継ぎなど詳しく知ることができる。つくづく便利になったものだと思う。
ただあまり感心できないのはほとんどの運輸機関で速さを競っているような感じが見受けられる。新幹線や飛行機などの便利で速いものが最優先で現れてくる。
道中を楽しむというよりも、ただそこに行く、早く着く。それもまあ忙しい世の中、いいのかもしれない。時間に追われる人はたくさんいると思うから。
でも私のようなヒマ人は、のんびりとまわりの景色を楽しみながら各駅停車を利用したいなと思うことが多い。運輸会社にそのことを話せば、お客様が早く着くことを希望されているので▪▪▪という回答が来るのはほぼ間違いないと思う。運賃だけでは売り上げに繋がらないので、特急料金を別途お支払いなどとは決して言わないだろう。
もうだいぶ前に、上野や東京から東北や上越や東海道などへ行く長距離普通列車が廃止になった。必ずしも鉄道ファンとはいえない私でさえ少しばかり淋しい気がする。週末の鈍行夜行列車などは若者に絶対的な人気があった時代がなつかしい。
安いという魅力もあるが、と同時にのんびりゆったり行く鈍行列車を楽しむ旅好きには、今は何かと不便な世の中になってしまった。
速さを売る、速さを競うだけが乗り物の使命とは思っていない。もちろん安全はいうまでもないけれど。
スピードは運輸の大切な要因だが、同時に「そこまで行くのを楽しむ、ゆとりの移動」もやはり楽しみたいと思う利用者がいることを忘れてもらいたくはない。
「つれづれ(145)ゆっくりと時の流れを味わいたいな」
