とっても可愛らしくって、手のひらに乗せてしまいたいくらいの花。松葉牡丹を見るたびにそう思う。
葉を松に、花をボタンに見たててこの名が付いたが、可憐なわりには強い花だ。枝ごとに次々と咲いてゆき、放っておいても翌年きれいに花をたくさん付けてくれる。手入れ下手な私にとってはまことにありがたい花の一つである。
花期は10月くらいまで長いし、7月頃にさし芽で簡単に増やせる。肥料も水もあまりいらない。水や肥料切れになるとダメな私にとっては羨ましいかぎりだ。
乾燥には強く、多湿には弱いので、排水と日当たりさえしっかりしていれば、あとは大丈夫。鉢でもプランターでも花壇でも、住まいは何でもよい。
やはり便利な花だなと今更ながら思う。いわば、私のようなモノグサが楽しめるのに適した花の一種なのだろう。
松葉牡丹さん自身もアレコレ言われないで自由に咲くことができるから、案外わが家で満足しているのかもしれない。毎年楽しませてくれてありがとう。
雨の日に顔を見せてくれないのは、いくらか寂しい気もするが。
「季節の花(27)松葉牡丹」