健気に咲く縷紅草。朝顔の仲間として出回っているルコウソウ。
ヒルガオ科で何種類かあるが、そのうちのハゴロモルコウソウは、わが家では特に可愛がっている。夏の暑さの中で可愛く赤く咲く姿は可憐の代表的な花だろう。白やピンクも最近は出ているらしい。花期も7月から10月と長く、1ヶ月以上も咲き続けている。毎年毎年花数が減ってきてはいるけれど。
寒さに弱いため一年草として北関東では扱っていると思う。朝顔のようなつる性で、花径2cmくらいの緋赤色や赤紫の花を次々と咲かせてくれる。晴天の日のみ開き、夕方には閉じてしまう。江戸時代の初期に日本に来て、「かぼちゃあさがお」という名で当時は親しまれていたようだ。
わが家に嫁いで9年目の夏。今年もしおらしく、咲いてくれるはずだったルコウソウ。
花言葉は、常に愛らしい、繊細な愛。
これほどぴったりな花言葉の似合う花も、そうはないだろうと思っている。
でも、悲しいかな。
この夏は咲かなかった。
どこかへ知らぬ間に行ってしまったようだ。
「季節の花(63)縷紅草」