あべっちの思いをこめた雑記帳

白い桔梗は  

 秋の七草の一つで、8~9月に花を咲かせる桔梗。青紫色だが、園芸品種では白花もある。
 強健で、病虫害がほとんどないというのはありがたい。特に私のように花の手入れをしないものにとっては。花壇にも鉢植えどちらにも適した花だと思う。

 万葉集では朝顔は桔梗をさすという説が強い。

 秋の七草
  萩の花尾花葛花瞿麦の花女郎花また藤袴朝貎の花
  (はぎのはなおばなくずはななでしこのはなまたふじば 
  かまあさがおのはな)
              万葉集     山上 憶良

 3~4年は植えたままでもよいが、それ以降は生育・開花が思わしくない。10月に葉が少し黄色くなった頃、茎を短く切り込み、根株を掘りあげ、分けてあげるとよい。

 紙風船のような、つぼみの形が印象強い。花にだって、きっとはちきれんばかりの若さってものが、それぞれにたぶんあるのだろう。

 紫の桔梗は家にあるから、今回は白がいいと思って初夏にまだ蕾のない鉢植えを買った。そしてこの夏にきれいな花を咲かせてくれた。 でも、咲いた色はやっぱり紫。
 あ~あ、とつい思わずにはいられなかった。


  莟より花の桔梗はさびしけれ       三橋 鷹女
  (つぼみよりはなのききょうはさびしけれ)

                     「季節の花(61)桔梗」

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