赤にもいろいろあるけれど、こういう赤はなんと形容したらいいのだろうか。この地に家を建ててから、今年の夏で42年経った。ということは、この石榴の木も42年になったんだねとしみじみ思う。
庭の石榴の、きれいに咲いた赤を見る。緋、紅、朱、真っ赤、臙脂色(えんじいろ)、真紅、薔薇色、茜色、丹、レッド、マゼンダ、ワインレッド。
赤をさす言葉はいろいろあるけれど、どれもちょっと違うような。それでいて自分でもよくわからない。石榴の赤って、どんな赤なのだろうか。
燃えるような、人を待つような、焼き付くような····
激しさ、活発、情熱、エネルギー、灼熱、ほかにも言葉はいっぱいありすぎ。
紀元前から中東地域では栽培されていたようだが、わが国には中国か朝鮮半島から1000年以上前に伝わり、古くから薬用として重宝されていた。
高さ10メートルほどにもなり、幹はねじくれ、よく枝分かれし、樹肌はゴツゴツ。短枝の先には小枝が変化した鋭い刺がある。種が多く、輝くような花と実をつける。甘味と酸味があり、美容にとても効果的とのこと。
花期は6~7月で、朱赤色の花。
果期は10月にルビーのような果実。
日当たり、通風、水はけを好む。
花言葉は再生、希望、円熟した優美。
幹の下であれこれ思いをめぐらす。
あと何年くらいこの木は元気でいてくれるのだろうかとか。
ひょっとすると私より長生きするのかなどと、よからぬ想像をしてしまう。
「季節の花(60) 石榴の花はどんな赤」