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アイランド■第10回■

2014年03月24日 |  アイランド
アイランド■第10回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
 
 サンチェス島上空にある偵察衛星は、接近してくる衛星をキャッ
チし、SD‐Iシステムに警告しょうとした。その一瞬先、衛星か
らレザー光が反射され、偵察衛星は吹き飛んでいた。防衛上サンチ
ェス島の上空はガラ開きになってしまった。

 銃声が洞内に響き渡った。コロラドがボーンの体にむけて、数発
発射したのだ。がボーンは無傷だった。

 「なぜだ」コロラドは驚きの声をあげる。
 「無駄だな、コロラド。俺は完全なバリヤーをはりめぐらせている」
 「しかし、先刻のチェックでは、そんなものなど存在しなかった」

 「探知されない方法などいくらでもある。さあ、今度は俺の番だ」
 ボーンは指を洞窟の天井にむけた。轟音がした。三人とも頭をか
かえる。頭の上に空がみえていた。土くれがパラパラと上空からお
ちてきた」

「何だ、お前の力は」
「空からの力だ。とにかく、その二人ともなぜか力を出してはいな
いが、私も最高級の武器を使わないとな」

「キラー衛星ね」アリスがホーンに対して初めて口を開いた。
「御名答だ。それじゃ覚悟しな」
 コロラド連のいる場所が白熱した。

「コロラド、地獄で、お前の島民に会いな」
 が、逆にボーンの体が熱くなり、白熱する。
「こ、これはどうした事だ。うわっ」

 ボーンの体が蒸発した。同時に、サンチェス島にレーザー砲を発
射していたキラー衛星も爆発する。
「こ、これは]
「僕がした事さ」
 始めて、ビィーが口を開いた。

 「ママの体から生まれ出て、地球上の空気に適応するのに時開かか
かったのさ。パパ、始めまして」

 アリス、つまりアリス3537は、昔、宇宙連邦軍、従軍ナース
だった。ポズナニ戦役の際、重装機兵だったコロラドは、アリスの
看護を受けた。

 コロラドは、お礼に、彼の皮膚を与えた。その皮膚が培養され、
バイオノイドの原料となった。

 アリス3537の子供は、いわばすべてコロラドの息子だった。

 つまり、ビィーもコロラドの子供である。それも、たった1人人生
き残っている息子である。たとえ、その息子がどんな姿をしていよ
うとだ。

 コロラドは、バレーボールくらいの大きさのビィーをだきあげた。
 「君はクワノンと同化しているのか。ビィー」

 「そうじゃない。僕は新人だ。クワノンでもなく、バイオノイドで
もないのさ」
(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」




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