私の中の彼へ-青き騎士 第20回★
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
Manga Agency山田企画事務所
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■シーン17
こんな事態が、まさか、待ち受けていようとは、、。
私 荻野沙織は、予想だにしなかった!
「いとしい我が子よ、さあ、ここでは、もう、そう、、、ふるまう必要はない
のだよ」
それはアイスの声だった。
まさかと思った。
なぜ。
「エッ、復活したの。アイス。いま、私がやっつけたはずよ」
「それが、そうではない。なぜなら、、、、
お前荻野沙織は、私アイスの味方、だからだ」
「何、、ですって」
「そうだね、アイスママ」
、、、、、、
私はしやぺるつもりはないのに勝手に、声が。
誰なの。
私の心をうらぎり、心の中で、もう、、、、もう一人の何か
ワタシ荻野沙織がそう答えている。
私、荻野沙織の奥底から、私以外の意識があらわれている。
体と心が反り返る。
体が振動する。
とめて。
どうして。
それが悪魔たちだ。
アイスの分身。
私沙織の心のうらぎリ者。
別の私が、ああ、
翔を死にいたらしめたのだ。
■私沙織は理解した。
そして、養父母の爆発も、ローズ・サークルが威んだのも、連邦政府が威んだのも、
すべて、この 「別の私(分身)」 のせいなのだ。
地球最大のユダ、それが私の分身「沙織W」だった。
アイスは、私の頭の中に、安全策として私の分身を作っておいた。
それが、アイスブレッド。そして、唯一の成功事例だった。
まさに、私のもう一人「沙織W」は、アイスの子供だった。
「地球意志、覚悟をおし。おまえ地球意志さえ、この私アイスが抹殺すれば、この地球は、私「沙織W」のものさ」
「何を」
地球意志が、私の体に向かってきて、私をやわらかく、執拗に、内部に散り込む。
■私の精神の中で、「沙織W」とアイスのチームに対して、地球意志が戦っている。
本来の私「荻野沙織」の精神は、ただただ、その事態を眺めているだけだ。
が、この私の精神の戦いのさなかに、何か別のものが近づいてきた。
彼「翔」だった。
『翔どうして、あなたが』
『沙織、私が君の「青き騎士」の役割を果たす』
『エッ』
私の驚きはどうしたものだろう。
『でも、「青き騎士」「翔」を作ったのは、あの地球意志じゃないの』
『そうだ、が、君はもうひとつの真実に気付く。そうすれば、この世界は回復する』
私の愛する「翔」は、私沙織の頭をSBスペシャルブレイドでねらった。
『何をするの、翔』
『これが解決法です。許されよ。「マスター沙織」。これが一番の早道なのです』
「翔」のSBスペシャルブレイドが私の脳天を砕く。
なぜ、青き騎士であるはずの「翔」、私の愛しき恋人である「翔」が。私を殺すの、、、
最大の疑問を抱きながら、私沙織は意識を失っていく。
(続く)20210826改訂
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