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私の中の彼へー青き騎士 第15回「体の中には、青き騎士、翔の血が捉れている」とアイスは 「翔と共に戦う?翔だけを、分離させてあげよう」

2021年02月08日 | 私の中の彼へー青き騎士ー
BK私の中の彼へー青き騎士ー《アイス》と人の戦争で、少女暗殺組織ローズバットの沙織は、共生装甲機体・零号を操る独立装甲歩兵・翔と恋に落ちる。沙織には過酷な運命が待っていた。彼女は人類を新たな旅へ導く
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私の中の彼へー青き騎士 第15回「体の中には、青き騎士、翔の血が捉れている」とアイスは 「翔と共に戦う?翔だけを、分離させてあげよう」
 

私の中の彼へー青き騎士 第15回

青き騎士(1992年作品)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

 

 

私のもうひとつの 忘れがたき光景。いや、トラウマと言っていいだろう。

 

シーン12

私の目に、残骸が飛込んで来た。

トラップドアだった。

目の前の奄々と続く光景は、一生忘れまい。

 

連邦軍のすべての装甲機・兵器・宇宙船など残骸の黒い山の群れだった。その空間でも黒い雨が降っている。

 

疑似空間には違いないのだが、なぜか黒い雨が降っていた。

 

私は、自分自身のまねいた結果をみているのだった。

 

そして、次の瞬間。私の体は光の塔にたどり着く。

そこは、光で何も見えなかった。

 

「よくきたね。沙織」

光の中心から、なぜか、、なつかしい声が聞こえてきた。

光沢のある床面に私は一人立っている。

壁は、光沢のある幾重にも重なったガラスのカーテンを想わせる。

 

「一体ここは」

意識がはっきりした私は、まず一言を発した。

 

私の前にはアイスがいる。なぜ、アイスとわかったのか。

4メートルはある機械と生物体の集合体で、ありとあらゆる生物体のごった煮。そんな感じの外見だった。それが、私の前に1体座って、私をにらんでいた。

 

「アイスパレスだよ。もちろん。ああ、沙織、注意しておくよ。「地球意志」の

考えている事など、すでにおみ通しだよ、私にとってはね。お前が、とてもすぐれた「ローズバット」とも聞いているからね」

「どこから、そんな情報を手に入れた」

「私の眼と耳は、あちらこちらにあるのさ」

 何か悲しい気かした。

そして、不思議に、なつかしい、気がした。

 なぜだか、わからなかったが、アイスに対する親近感が、私の心の中に充満していた。にくんでも、にくみきれない「アイズ」のはずなのにどうしたのだろう。

そもそも、私は何のために、ここ「アイスバレス」に来たのだろう。

 

 めまいが、私を襲う。いったい何のために。

 

■シーン13

「私は、この氷原アイスフイールド、いえ地球を、いずれすべて支配するために

生まれてきたのだ」

 

アイスが、ひとりごちていた。

「あなたのおかげで、私達は、ニューオーハンとなった。いったい、何人の子供が悲しい目にあったと思う。私は今、すべての子供の怒りの権化よ、覚悟しなさい」

私はどなっていた

「沙織、お前は忘れているね、なぜお前たちが、なぜ頭の中に悪魔を飼っているといわれているのか」

 

 私は気ずく、

「まさか、そんな事が、嘘だわ」

「ホッホッホ、その通りよ、私の体の一部を切りさき、おまえたちの頭の中へほ

おリ込んだ。だから心の秘密なぞ、何でもわかるわ。おまえの想いは青き騎士、それもおまえに裏切られ、おまえを生かすために死んだ」

「やめて、なぜなの」

「まだまだあるわ、おまえが、死の想いにほだされて、いかに、地球意志のおかげででかわつたかね」

「怒りよ。あなたに対する怒りで1杯だわ、それに、、」

私は力強く言った。

 

「私は私だけで戦っているのてはないわ、私の体の中には、青き騎士、翔の血が捉れているのだわ」

「ほほう。翔と共に戦う?それなら、それだけを、分離させてあげよう。どうな

るかね」

 私の体が、急に強張った。さらに、本当にひきちぎられる想いがした。

(続く)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

 



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