遙かなる絆-ランナー第12回●
地球防衛機構(EDO)シリーズ
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
「ぐわっ」
サムナーはひっくり返り、外壁上でのたうつ。
サムナーの体からエネルギーがはとばしっている。
サムナーの体は白熱化していた。
「どうしたんだ、サムナー」
ゆっくり起き上かったヘルムが、サムナーの様子をうかがう。
サムナーの体は趨電磁波をまわりに流していて、近づきようがない。
苦しい息の下からサムナーが言う。しかし、発声器も変調し、声が変わっている。
「行けよ、ヘルム、月にな。俺はお前に負けたよ」
サムナーは静かに言った。
「作業用ポッドをここまで動かしてこよう。君をここに放ってはおけん」
「仏心を出すな!いい、行け、早く行くんだ。
早くしないと、月のメースチングクレーターの出口が破壊されるぞ」
ムーンウエイの終点,ゴールがなくなると、サムナーは言うのだ。
「何。出口が封鎖される!」
ヘルムは考えていたが、
「だめだ。お前をここに放っておくわけにはいかん」
サムナーを助けるために、ヘルムは数キロ先に繋留されている作業用ポッドの方
へ走りはしめた。
ムーンウエイのライン内では、急に人工重力が消滅していた。
「うわっ」
ヘルムはムーンウェイ王からはじきとぱされる。
人工重力が消え、軌道内の内容物が脱出用ハッチか心はじきだされたのだ。
眠ったままのマコトの乗ったカプセルも噴出する。
ヘルムは、カプセルを叩きながら叫けぶ。
「マコト、起きてくれ、君の力だ。念動力しか、ここでは力がない」
マコトはカプセルの中で目ざめる。
「俺とサムナーを、あのポ。ドの中に動かしてくれ」
「事情は’わからないが、とにかく、言われたとおりにしよう』
マコトの念動力によって、三人は作業用ポッドの中に入ることができた。
サムナーの体は、しかしまだ勤けない。
「これからどうする。ヘルム」
’
とマコトは心配そうに尋ねる。
「もう残りはわずかだ。俺としては走り続けよう」
途中かち、わりこむように、サムナーが言った。
「やめておけ、それよりこのポッドを使い次の作業ステーションまで進むんだ。
作業ルート内の自己防禦システムが作動している。どんな敵が現われるかわからんぞ」
「ヤツの言う事は信じられるか、マコト」
「本当の事を言っているようだよ」
「が、残念ながら、この作業用ポッドの燃料は限られている」
サムナーが言った。
「とりあえず走る所まで走ってみよう。サムナー、悪いが、君をここに残していくぞ」
「わかった。それが一番いいだろう」
テロリストハンター、サムナーはまだ元の調子をとりもどしていない。
「もう燃料がきれかけている。とりあえず、この近くの作業用ハッチに繋留しておこう」
作業用ハッチから、作業用回路へ入り、さらに軌道内に戻る。
「それじゃ、マコト、走るぞ」
ロードランナー、ヘルムはマコトを肩に、伝説の中へと、ゴールへとその最後の走りを始めようとした。
(続く)
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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「ぐわっ」
サムナーはひっくり返り、外壁上でのたうつ。
サムナーの体からエネルギーがはとばしっている。
サムナーの体は白熱化していた。
「どうしたんだ、サムナー」
ゆっくり起き上かったヘルムが、サムナーの様子をうかがう。
サムナーの体は趨電磁波をまわりに流していて、近づきようがない。
苦しい息の下からサムナーが言う。しかし、発声器も変調し、声が変わっている。
「行けよ、ヘルム、月にな。俺はお前に負けたよ」
サムナーは静かに言った。
「作業用ポッドをここまで動かしてこよう。君をここに放ってはおけん」
「仏心を出すな!いい、行け、早く行くんだ。
早くしないと、月のメースチングクレーターの出口が破壊されるぞ」
ムーンウエイの終点,ゴールがなくなると、サムナーは言うのだ。
「何。出口が封鎖される!」
ヘルムは考えていたが、
「だめだ。お前をここに放っておくわけにはいかん」
サムナーを助けるために、ヘルムは数キロ先に繋留されている作業用ポッドの方
へ走りはしめた。
ムーンウエイのライン内では、急に人工重力が消滅していた。
「うわっ」
ヘルムはムーンウェイ王からはじきとぱされる。
人工重力が消え、軌道内の内容物が脱出用ハッチか心はじきだされたのだ。
眠ったままのマコトの乗ったカプセルも噴出する。
ヘルムは、カプセルを叩きながら叫けぶ。
「マコト、起きてくれ、君の力だ。念動力しか、ここでは力がない」
マコトはカプセルの中で目ざめる。
「俺とサムナーを、あのポ。ドの中に動かしてくれ」
「事情は’わからないが、とにかく、言われたとおりにしよう』
マコトの念動力によって、三人は作業用ポッドの中に入ることができた。
サムナーの体は、しかしまだ勤けない。
「これからどうする。ヘルム」
’
とマコトは心配そうに尋ねる。
「もう残りはわずかだ。俺としては走り続けよう」
途中かち、わりこむように、サムナーが言った。
「やめておけ、それよりこのポッドを使い次の作業ステーションまで進むんだ。
作業ルート内の自己防禦システムが作動している。どんな敵が現われるかわからんぞ」
「ヤツの言う事は信じられるか、マコト」
「本当の事を言っているようだよ」
「が、残念ながら、この作業用ポッドの燃料は限られている」
サムナーが言った。
「とりあえず走る所まで走ってみよう。サムナー、悪いが、君をここに残していくぞ」
「わかった。それが一番いいだろう」
テロリストハンター、サムナーはまだ元の調子をとりもどしていない。
「もう燃料がきれかけている。とりあえず、この近くの作業用ハッチに繋留しておこう」
作業用ハッチから、作業用回路へ入り、さらに軌道内に戻る。
「それじゃ、マコト、走るぞ」
ロードランナー、ヘルムはマコトを肩に、伝説の中へと、ゴールへとその最後の走りを始めようとした。
(続く)
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