ロボサムライ駆ける■第31回 -01
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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■第四章 剣闘士(4)
主水は、立ち上がり、右手を握り締めて身構えた。
勢いづいたクラルテの一足が、主水の方に蹴りかかろうとする。
その一瞬、主水の握りこぶしがその一足を殴る。
クラルテ接合足の一番脆い部分だった。
パワーとパワーがぶつかった。
グキッといやな音がした。
主水の体は右横に投げ飛ばされる。
主水の右肩の蝶番が半分ねじまがった。
が、クラルテの一足も折り曲がる。
バランスを失ったクラルテは、ドウと地響きをあげて、そばに倒れる。
主水は投げ飛ばされたところから、子供を目がけ走った。
主水は左手で子供を抱え、その場から逃げ去る。
クラルテの残り七足が跳ね回っている。
警備のロボが刀でクラルテの頭脳部分を切っていた。
「大丈夫か」
倒れている主水の方にやってきた男が言う。
「お手柄だな」
主水は安堵のため息をつく。
主水は、休息所に連れて行かれた。
その夜、休息所で寝ていた主水は、たたき起こされる。
顔見知りの看守だった。
「おい、ここからでるのじゃ」
看守が言った。
「一体、どこへ」
「しっ、お前をここから出してやろうというんだ」
長い通路を看守に連れられて歩く。
機械城から出た主水を、ロボ馬車が待っていた。
看守は、きびすを返してすぐに消える。
(続く)
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