SK消滅の光景■セクター宇宙連邦軍、ビット大佐の目下の悩みは、奴らの流入だ った。まったく奴らミレニアム信徒はひきも切らさず、この星へやってくるのだ。 一体、何のためにこんな辺境の星へ
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消滅の光景 第3回セクター司政官グルドが、光る塔の中で消えた。本星セクターの連邦情報省のおやじこと、長官キドはカジノで豪遊していたエージェントの千尋を呼び出す。
消滅の光景第3回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
司政官グルドにセクター宇宙連邦軍、ビット大佐が告げた。
この塔の危険を理解してもらためだ。
「塔の側にガーディアンと呼ばれる旧式のロボットがいます。別に
人略書を吽えるものではありまぜん。ただおの塔のまわりをゆブっく
りと歩き廻っているだけです。ただ気をつけて下さい。
あの塔はこの星の聖地心しいのです。
塔に近づこうとした鼎はあのロごボ″トが容赦なく殺すのです。消滅現象はおこりません。
あのロボットは塔を守るガーディアン(守護者)なのです」
ロボットが目の前にいた。大きな手がグルドの体を掴み上げ、塔
から遠ざけようとした。が一瞬、ロボットはビクッと動きを止め、
グルドを観察しているようだった。
巨大な無機質な眼がグルドを見つめていた。
やがてガーディアンはゆっくりと、大切なものを扱う
ようにグルドを地上へ降した。
再びグルドは見えない力に操られ塔へと近づく。
ガーディアンはグルドを見守っているようだ。
ジルパーの塔の外皮が眼前だ。突然、塔の基部に穴が出現した。
たじろぐ事なくグルドは中へはいる。ふと母の胎内へ戻ったような
安堵感がグルドを襲う。
通路があった。さらに中へとグルドは歩む。
小さな部屋があった。ベッドが真中に据えられている。グルドは横
たわる。
マジックハンドがのびてきて、グルドをしっかり掴まえた。
天井から球体が降りてきた。瞬間、閃光が走り、グルドの体は光線
につらぬかれていた。その時、グルドは至上の喜びを得ていた。彼
の体はプラズマ状になっていた。
■チヒロが「オヤジ″」から呼びだされた時、彼はカジノの中にいた。
カジノでツキにツイている時だった。チヒロはしぶしぶ、金貨をチエ″カ
ーこ預ナた。
「また後で来るからな、預かっておいてくれ、マド」
顔見知りのチエ″カーに頼む。
「今日もまた中座ですか。ツキが逃げますよ」
「ツキが逃げるって、ツキの方が俺の後からついてくるさ」
チヒロは給料のほとんどをカジノに注ぎ込んでいる。フリータイ
ムはこのカジノにいる事が多い。
カジノから連邦情報省までエア・カーでぶっ飛ばした。途中のロ
ードでいつも通りの車との戦闘行為にふける。
「今日はこのくらいにするか」
チヒロは独りごちた。情報省の建物が見え始めた。
IDカードを示し、情報省内へとはいって行く。チヒロはセクタ
ー宇宙連邦情報省のエージエントであった。
″オヤジ″、つまり情報省長官キドはいい顔はしていない」
「チヒロ、遅かったな」
「いや、いつもより、コンマ4秒は早いはずですよ。いつも通り3
台の車とコンバットしてきましたからね」
「今日は3台か、お前にしては少ないな」
ミカロ星戦役でなくした片眼の方、ロボット=アイが冷たくチヒ
ロの表情をながめている。
「本題にはいろう。司政官が一人行途不明になった。
「どこの星でですか」
「地球でだ」
「あの辺境の地球ですか」
「おまけにミレミアム信徒が多数、その星地球に集まっているらしい」
「何か関連が」
消滅の光景 第3回
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
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