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遙かなる絆-ランナー第10回月への移動を妨害する、テロリストハンター、サムナーに向けてロードランナー、ヘルムは「マコトは新しい世界を生むための種子」と告げる。

2021年03月29日 | 遙かなる絆-ランナー
RUN遙かなる絆-ランナー●話は地球と月を結ぶ「ムーンウェイ」から始まる。ヘルムは、連邦軍「サイボーグ公社」ロードランナー。マコトは超能力者。2人は月で人類外の野望を砕く、新世界の人類の出現が始まる。
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n1867de/10/

 

遙かなる絆-ランナー第10回月への移動を妨害する、テロリストハンター、サムナーに向けてロードランナー、ヘルムは「マコトは新しい世界を生むための種子」と告げる。
 

 

遙かなる絆-ランナー第10回

地球防衛機構(EDO)シリーズ

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

●http://www.yamada-kikaku.com/ yamadakikaku2009ーyoutube

 

■遙かなる絆-ランナー第10回

 

 ムーン=ウェイ軌道の下が振動している。

 

そこに小さな穴が開き、やがて大きくなって機械の手が現われる。

 

グガーン。大きな地響き共に、全身が現われる。

 

戦闘用ロボットだ。それも外宇宙タイプだ。

 

「聞き分けのない奴らだ。そなれば、こちらも、力に訴えるさ」

 

 サムナーが叫んでいた。怒りに、顔はふるえている。

 

「心配する必要はないよ。ヘルム。僕は対ロボット戦の訓練も受けている」

 

 そう言うが早いか、マコトはテレポートし、ロボットの背後に回っていた。

 

彼の脳波は瞬時にこのロボットの内部構造をつかんでいた。

 

そして、その最も弱い部分を吹き飛ばしていた。ロボットは、EDOテロリストハンターのサムナーの方にズルート倒れかかる。

 

 「早く、ヘルム、彼のロケットを奪い取るんだ」エスパーのマコトが叫ぶ。

 

二人はムーン=ウェイ軌道から、作業回路へ出て脱出ハッチに向かう。

 

 後から、サムナーが、叫ぶ。

 

 「そういうまくいくものか!」

 

 ロードランナー、ヘルムとマコトは、脱出用ハッチを開け、宇宙服を着て、サムナーの乗ってきた作業用小型ロケットに辿り着こうとした。

 

 が、瞬間、ムーン=ウェイ軌道側壁がつき破られ、サムナーが再び、現われる。

 

二人の前でニヤリと笑う。

 

 「お二人さんに、ただでロケットを利用させると思うか」

 

 やにわに作業用小型ロケットは発進する。

 

ゆっくりと二人の前から遠ざかっていく。

 

「くそう、サムナ─め」

 瞬間、ヘルムとマコトは、再度、軌道内へテレポートしていた。

 

軌道上の今いた場所は白熱していた。

 

サムナーのロケットが、自動的に二人の居た位置にレーザービームを発射したのだ。

 

 「大丈夫か、マコト」

 

 マコトの顔は青白い。

 

 「大丈夫ださ、ヘルムさん。いずれにしても、もうロケットは使えないだろう。我々は、やはりこのルートを走らねばならない」

 

 再度のテレポートでマコトは疲労困然し、気を失った。

 

「マコト、しっかりしろ」ヘルムは大声をあげた。

 

 「サムナー、聞こえているだろう、サムナー、お前がいるのはわかっている! いいか同じサイボーグ同志という事で、俺のいうことを聞いてくれ。 マコトは唯の子供ではない。いいか、新しい世界を生むための種子なのだ」

 

 どこからともなくサムナーの声が響く。

 

「笑わすなよ、ヘルムめ。 筋肉ロボットめ 同じサイボーグだと。

 

きさまは単なる鉄と機械のかたまりにすぎん、ただ速度が早いだけの単細胞ロボットだ。

 

きさまがサイボーグなものか。

 

それにそのガキが新しい世界を生むための種子だと! 

 

笑わせるな。何をたわごとをいう。

 

そいつは単なる頭でっかちのガキにすぎん。

 

それに俺はEDOに属するサイボーグだ。現体制を変えるような、そんな手助けができるわけない。

 

そうだろう、ヘルム」

 

(続く)

作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

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