小説工房/山田企画事務所www.yamada-kikaku.com/

小説●ビジネスマンガ制作 山田企画事務所yamada-kikaku.com

新人類戦記第2章第4回 アメリカ軍は、国際社会からの人権批判を恐れ、超能力部隊をみづから抹殺する指令を、超能力研究の指導者であるブラックウッド博士に出した。

2021年02月08日 | 新人類戦記第2章(1980年作品)
新人類戦記第二章脱出ベトナム戦争当時、アメリカ軍は、超能力者をあつめて、特殊部隊を作る。生き残りの彼らは難民船でベトナムを脱出しょうとする。
この小説のURL : https://ncode.syosetu.com/n6762gt/4/

 

新人類戦記第2章第4回 アメリカ軍は、国際社会からの人権批判を恐れ、超能力部隊をみづから抹殺する指令を、超能力研究の指導者であるブラックウッド博士に出した。
 

 

新人類戦記第二章 脱出 第4回

作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)

 

 

ジウたちは、アメリカにある超能力戦士養成所

で超能力に磨きがかけられた。

 

 秀れた超能力戦士として、彼女達はベトナムヘ再び帰ってきた。

 超能力戦士達は個々人によってESP能力

が異なってにいた。

 

 例えば、相手の心を胱むこと(読心力)

未来を予測すること(プレコグ、予知)

空間を瞬間的に移動すること

『テレポーテーション』、瞬間移動)精神力だ

けで物体を勁かすこと(テレキネシス、念動力)

包まれた物を見抜いたり、遠くのものを

みたりすること「クリア・ポワイアンス、透

視」等である。

 

 しかしアメリカ軍は超能力者集団の彼らを

戦争に投下していたが、あまり芳しい結果は

得られていなかった。

 

すでにその頃アメリカ軍はベトナムナム戦争で

一大敗地へと負いこまれていた。そして

超能力戦士の事が、マスコミに漏れていた。

 

 アメリカ議会下院の人権問題調査委員会でとり

あげられそうな気配だった。ベトナムで子供を誘拐した

ことが問われそうな様子だ。

 

アメリカ政府としては、世界の眼が注が

れている今、事をあらだてる事は決定的なマ

イナスとなる。汚点である。威信回復が必要

な折であり、秘密裡に処理しなければなら

ない事態であった。

 

 ペトナムにいた戦略心理研究所(超能力研

究所と同一機関である)のブラックウッド博

壬のもとへ国防省ペンタゴンから命令が

届いた。

 

「アメリカ軍のベトナム撤退前に、超能力戦士を

処分せよ。処分方法は以前指示した通りである」

 

ブラックウッド博士はこの命令書をにぎりしめていた。

「くそっ、私の作品を処分しろたって。私が

彼らを作りあげるために何年を要したのか、

政府は知ってにいるのか。今に見ろ、世界はこの

超能力戦士の能力を知って驚く事に

なるんだぞ」叫んでいた。

 

しかし命令は守らねばならぬ。

 超能力戦士にテレパシーの能力がある

ことから、博士自らが扶殺の指揮に当ること

はできない。心を読み取られる。

 

二つの関連がない命令を別々の人間に指令する。

 

そうすればこの目的を超能力戦士

に知られずにすむというわけだ。

ブラックウッド博士副官のマッコール中尉に

ベトナム、サイゴン近郊にある部隊

本部へ.超能力戦士全員を集めるよう

に命令を出したのだ。

 

 それから、ブラックウッド博士は、別の副官アーチ

ャー中尉に命令した。

 

 

■ベトナムの作戦会議室に集められた彼ら

超能力戦士は話しあって

いる。

 「久しぷりだね、ジウ、元気かい」

 顔見知りの超能力戦士ミャウがジウに声

をかけていた。2歳年上のお姉さんで同じ省の出身だった。

 

「ええ、ミャウ、元気とにいえば元気だわ。元

気であることが罪悪であるような気がするわ」

 

「それを言ってはいけない。我々は今は、こ

うしているより他に道はないからね。で

も我々には未来があるはずさ」

 

「でも、ミャウ、私達はベトナム人の血の上

に生きているんだわ」

ジウは涙ぐんだ。精神が不安定になるのだ。

 

「さあ、さあ、いいから、ジウ、涙なんか流さないで。せ

っかく仲間全員が集まったんだ」

 

「そうね。なぜ超能力戦士全員が集められたんでしょう。

不思議だわ。今までこんな事はなかったのにね」

 

「そう、我々の存在は秘密だからね」

 

 演台にマッコール中尉が立つた。

 

「超能力戦士諸君、聞いてくれ。我々はこれからサイゴ

ン本部から移動する。秘密の作戦だ。全員で行動してほしい」

「どんな作戦ですか」

「目的地は」

 あちこちから質問がとぶ。

 

彼らは同時にマッコール中尉の心をのぞいていた。

答えはない。彼マッコール中尉も知らないのだ。

 

 「それは輸送機の中で話す」

 全員揃い、タンーソン・ニエット空軍基地へ向

かう。

 

 C5Aギャラクシー輸送機が滑走路で待ち

構えていた。

 

 世界最大のジェット輸送機だ。胴体は内部

で二階立てとなり、上方には七十五人分の座

席が設けられてにいる。

 

新人類戦記第二章 脱出 第4回

作 (1980年作品)飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所

http://www.yamada-kikaku.com/

(アメリカとソビエトの冷戦時代の話です)



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。