夢王たちの宴ードラッグ戦争の痕でー■第24回■
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
■第24回■
ゴルゴダシティの 移動宮殿「フォトン」の内部では動揺がおこっていた。
モーター達が反乱をおこしたのだ。
きっかけは「ハルフォードの稲妻」第2楽草だった。
モーター達の胴体を包んでいたチューブはひぴわれた。
一気に地下部から彼らは舞台の方へかけあがっていく。
モーター達の首に埋められていろ電極のコントロールは効かなくなっている。
フォトンは振動し始めていた。
コントロールルームはすでに叛乱のモーター達により破壊されていた。
ジェイのビブラフォーンの演奏を聞いているというより、すでに、ジェイ
とビブラフォーンによって作りあげられた感覚世界に酔っている観
客に何も気づいていない。
バルコニーの所にいるデルガに、モーターの叛乱が知らされた。
「何だと」デルガは顔色を変えた。
「マリク、早く、叛乱をおさえるのだ」
マリクは返事をしなかった。
「マリク、どうしたのだ」デルガが不思議な顔をした。
「そうか、お前だったのか」
マリクは、デルガの顔を見てニヤリと笑う。
「残念ながら、そのようですな。さあデルガ、私にこのゴルゴダシ
アイの大導師の地位を禅譲していただきたい。ここで宣言して下さい。さいわい、観客はジェイのビブラフォーンの演奏で気づいていない」
「マリクよ、お前はまだ気づいていないのか」
「何をだ」
マリクは、デルガが笑っているのに驚いた。
絶体絶命の危機にあるというのになせだ。
「私に対して叛乱をおこすことなどなかったのだよ、マリク」
デルガはすっきりした表情でいう。
「どういう事なのだ、言ってくれ」
マリクは不思議に思った。
「私がジェイに『ハルフォードの稲妻』を演奏してくれと面会した時か
、ここゴルゴダシティは雨え去る事は決定されたのだ」
「デルガ、、あなたはわかっていたのだな。ジェイがジェイ・ボラード、神の
手を持つ男だと」
「後で気付いたのだ。あの『ハルフォードの稲妻』
が普通の人間には、演奏できるわけではない。ジェイ・ポラードの集早く動く神の手でなければ、はだめなのだ。道化師マリク、いや、ついでに前の夢世界での名前を言ってやろう」
デルガはにこやかな表情だ。
道化師マリクはたじろぐ。
いや、そんなはずはない。前の夢世界での名前だと、これはだれかの夢世界なのか。
「ドクター・シュッカ、君はまだ気づいていないようだな」
ドクター・シュッカという前の夢世界の名前で呼ばれた、、、道化師マリクの顔はまっ青になっている。
「君は、この幾重にも重なる夢世界。ドラッグウオーの夢世界。私の夢世界でコルゴダシティの1部分なのだ。
私、デルガの夢世界が崩壊すれば、君自身、道化師マリクも無論、消えてなくなるのだ」
「信じられん」
マリクはしばらく考え、やがてある事に気づき、デルガの方に指をむけた、
「あなたは、、、スプローギン大佐だな、あなたは」
マリクは、前の世界の名前「スプローギン大佐」で、デルガを呼ぶ。
デルガは笑っている。
「そうだ。が、、少し違う。私はあのポーランド、ワルシャワ条約軍にいるスプローギン大佐自身ではない。スプローギンという男の作った夢世界の彼自身の投影なのだ。ドラッグウオーの引き金を引いた男のね」
「それじゃ、あのビブラフォーンは」
マリクは、今にも目玉が飛び出しそうな表情だ。
「そう、気づいたかね。あのビブラフォーンは、ジェイ・ボラードの恋人、アイラの変化した姿なのだ」
20141126改訂(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
●how to draw manga ●manga-training
作 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
http://www.yamada-kikaku.com/
■第24回■
ゴルゴダシティの 移動宮殿「フォトン」の内部では動揺がおこっていた。
モーター達が反乱をおこしたのだ。
きっかけは「ハルフォードの稲妻」第2楽草だった。
モーター達の胴体を包んでいたチューブはひぴわれた。
一気に地下部から彼らは舞台の方へかけあがっていく。
モーター達の首に埋められていろ電極のコントロールは効かなくなっている。
フォトンは振動し始めていた。
コントロールルームはすでに叛乱のモーター達により破壊されていた。
ジェイのビブラフォーンの演奏を聞いているというより、すでに、ジェイ
とビブラフォーンによって作りあげられた感覚世界に酔っている観
客に何も気づいていない。
バルコニーの所にいるデルガに、モーターの叛乱が知らされた。
「何だと」デルガは顔色を変えた。
「マリク、早く、叛乱をおさえるのだ」
マリクは返事をしなかった。
「マリク、どうしたのだ」デルガが不思議な顔をした。
「そうか、お前だったのか」
マリクは、デルガの顔を見てニヤリと笑う。
「残念ながら、そのようですな。さあデルガ、私にこのゴルゴダシ
アイの大導師の地位を禅譲していただきたい。ここで宣言して下さい。さいわい、観客はジェイのビブラフォーンの演奏で気づいていない」
「マリクよ、お前はまだ気づいていないのか」
「何をだ」
マリクは、デルガが笑っているのに驚いた。
絶体絶命の危機にあるというのになせだ。
「私に対して叛乱をおこすことなどなかったのだよ、マリク」
デルガはすっきりした表情でいう。
「どういう事なのだ、言ってくれ」
マリクは不思議に思った。
「私がジェイに『ハルフォードの稲妻』を演奏してくれと面会した時か
、ここゴルゴダシティは雨え去る事は決定されたのだ」
「デルガ、、あなたはわかっていたのだな。ジェイがジェイ・ボラード、神の
手を持つ男だと」
「後で気付いたのだ。あの『ハルフォードの稲妻』
が普通の人間には、演奏できるわけではない。ジェイ・ポラードの集早く動く神の手でなければ、はだめなのだ。道化師マリク、いや、ついでに前の夢世界での名前を言ってやろう」
デルガはにこやかな表情だ。
道化師マリクはたじろぐ。
いや、そんなはずはない。前の夢世界での名前だと、これはだれかの夢世界なのか。
「ドクター・シュッカ、君はまだ気づいていないようだな」
ドクター・シュッカという前の夢世界の名前で呼ばれた、、、道化師マリクの顔はまっ青になっている。
「君は、この幾重にも重なる夢世界。ドラッグウオーの夢世界。私の夢世界でコルゴダシティの1部分なのだ。
私、デルガの夢世界が崩壊すれば、君自身、道化師マリクも無論、消えてなくなるのだ」
「信じられん」
マリクはしばらく考え、やがてある事に気づき、デルガの方に指をむけた、
「あなたは、、、スプローギン大佐だな、あなたは」
マリクは、前の世界の名前「スプローギン大佐」で、デルガを呼ぶ。
デルガは笑っている。
「そうだ。が、、少し違う。私はあのポーランド、ワルシャワ条約軍にいるスプローギン大佐自身ではない。スプローギンという男の作った夢世界の彼自身の投影なのだ。ドラッグウオーの引き金を引いた男のね」
「それじゃ、あのビブラフォーンは」
マリクは、今にも目玉が飛び出しそうな表情だ。
「そう、気づいたかね。あのビブラフォーンは、ジェイ・ボラードの恋人、アイラの変化した姿なのだ」
20141126改訂(続く)
1975年作品 飛鳥京香(C)飛鳥京香・山田企画事務所
山田企画事務所 ナレッジサーブ「マンガ家になる塾」
●how to draw manga ●manga-training