昨年の今頃、スーパーに買い物に行く途中、道端の叢で
カメラを構えている６０がらみの女性がいました。
近づいて覗いてみると雑草が茂っている中のつゆ草を撮って
いるのです。つゆ草なんて珍しくないのにと思っていると、
「このつゆ草はね、一つのさやに花が２輪咲いているでしょ。
ほかの花を見てごらんなさい、みんな１輪しか咲いてないでしょ。」
なるほど！いっぱい咲いているつゆ草の中で同じさやに２輪一緒に
咲いているのはそれだけです。いろんなお花の知識をいっぱい
教えていただき、写真まで転送していただきました。
10日ほど前、そのことを思い出し写真を撮りに行きましたが、
つゆ草なんてどこにもありませんでした。
今年の猛暑で咲く時期が終わってしまったのでしょうか。
そんなわけで彼女の写真をお借りしました。
友人から幼なじみのY子ちゃんの訃報が届きました。
いまだに会えばわたしのことをS子ちゃんと呼んで
くれる人でした。この歳になってチャン付けで呼び合う
ことのできる貴重な人でした。
車で２０分ほどの所なのでいつでも会えると思って
もうずいぶん長いこと会っていませんでした。
「この間もすぐそばを通ったのに・・・」
いくら後悔しても後戻りできません。
会える時に会っておかなければ！
都合のつく友人、数人で１０月に会う約束をしました。
思い出話の中にはY子ちゃんのこともいっぱい出ることでしょう。
Y子ちゃん、小学校帰りの田んぼのあぜ道には彼岸花がいっぱい
咲いていて、大人に「きれいだけど毒があるから採っちゃダメ」
と言われてこわごわ通り抜けたっけね。
３０年近く前のことです。
趣味の山歩きで高山の山小屋に疲れた体を横たえていると、
外から優しい澄んだ音色のメロディーが聞こえてきました。
窓から外を見ると隣のテント場で青年が
ひとりオカリナを吹いているのでした。
音色は山々に吸い込まれるように細く高く響き、
山と空は、今沈もうとする夕日に赤く染まり、
その景色を背にテントの横の岩に腰掛け
オカリナを吹く青年の姿は一幅の絵のようでした。
それからしばらくしてご縁があり、６０の手習いで
オカリナを始め、２０年が経ちました。写真のように
オカリナはドンドン増えましたが、腕前はサッパリ。
このオカリナたちは「ソルジェンテ」という名前で、
わたしが山で聞いた澄んだ音色を奏でてくれます。
製作者であり、わたしのオカリナの恩師である方が
若くして急逝なさったため、幻のオカリナと言われています。
あの時の山の思い出もソルジェンテもわたしの宝物です。
ゆうべは十五夜でした。
東京近郊では運よく一晩中眺めることができました。
雲も程よく広がっていて、雲から出たり入ったり。
風情のあるお月見でした。
高校時代の友人がラインで写真を送ってくれました。
わたしはスマホで撮影しましたが、いまいちだったので
天文狂（リスペクトしてますよ！）の友人の写真をアップします。
まだまだ暑い日が続き夏のしっぽを引きずっていますが、
そこここに秋の兆しは進んでいて、
天は日ごとに高くなり、夜の叢からはこおろぎの声が聞こえ、
散歩道にはいろいろな秋の花が咲き始めています。
ブログ「Wordeでお絵かきメモ」を参考に
させていただき５種類の花を描いてみました。
ススキ、萩、コスモス、吾亦紅、ノコンギク。
初心者なのでまだまだ思うような絵が描けず
歯がゆさばかりですが、ご笑覧ください。励みになります。
花瓶に活けるバランスにも苦心しました。
そう言えば10月10日は中秋の名月ですね。
お月様見えるといいんだけれど・・・
