野鳥にもやさしい風力発電であってほしい・・・

私たちが使っている電気、野鳥たちが犠牲になっている!たかが鳥なのか・・・。

ヨーロッパでは山に風車を建てるのは禁止?

2024-05-12 08:29:56 | 日記

ゾーニングが進んでいるヨーロッパでは風車建設が許可されない山域が多いようです。

 今年4月のある会議で、「ヨーロッパでは山に風車を建てるのは禁止と聞いたけど・・・」との発言がありました。日本の風力発電は現在のところ、陸上がほとんどで、発電に都合のよい風況の良さから、山の尾根に建てられているのが多いようです。その建設のために森林伐採や既設林道の拡幅に伴う土砂流出、水質汚染、麓の民家への低周波音被害など、事業者と住民、そして自治体を巻き込んだ紛糾が増えています。山域での風車建設が禁止されていればそんなこともなかったでしょうが。(写真下:風車建設当初の熊本県阿蘇俵山)

 そこで、海外の風力発電事情に詳しい、専門家にたずねてみました。

「国として山域での風車建設を禁止しているという国はわかりませんが、ゾーニングの中で建設不可エリアに指定されるのは山域が多いということではないでしょうか。」

「ドイツの例では、EUが指定する動植物生息地保護地域、野鳥保護地域、ドイツ連邦が指定する自然保護地域、国立公園、生態系保全地域では風車建設は通常許可されません。また、これらの保護地域内だけではなく、自然公園や景観保護地域など、自然保護地域の周辺でも 相当な悪影響を及ぼすことが禁止されます。こういった許可が出ないエリアが山域に多いということではないかと思います。」

 風力発電の歴史が長いヨーロッパでも、アフリカとヨーロッパを行き来する野鳥をはじめとする自然環境への影響が問題になったことでしょう。そこで、国が強制力のあるゾーニングを実施したり、ヘリコプターを使って海上で野鳥の被害状況を調査したり(※)、多大な影響が発生すればペナルティーを課したりなどに至ったのでしょう。我が国ではそんなことには気にも留めず、事業者は 「儲け話に乗り遅れるな」「発電した電気を高く買い上げてくれるから」と、メガソーラーと共に、行け行けどんどん、自然エネルギーバブルだ」の状態です。(※)バルト海におけるヘリコプターでのバードストライク調査:5年間166回の調査で34種776羽(ツグミ類87%)が確認された。

 自治体を巻き込んだ住民との紛糾も少なくありませんが、何か重大なことが起きないと動かないのが行政の常です。だから私たちが声を上げざるを得ないのです。今は野鳥と風力発電の共存がかすんで見えます。残念ながら・・・。

 

 



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