野鳥にもやさしい風力発電であってほしい・・・

私たちが使っている電気、野鳥たちが犠牲になっている!たかが鳥なのか・・・。

相次ぐ洋上風力発電反対と懸念!

2023-11-10 13:01:06 | 日記

 「今の風力発電事業は原発に代わるものでもなく、温暖化防止でもなく、自給エネルギーのためでもなく、利権でしかない!」と言い切った方がいます。風力発電事業者による国会議員への資金供与疑惑を見れば、かなり的を得ていると言えるでしょう。後を絶たない分別のない計画や住民への丁寧さを欠いた説明会、理解が得られないと見るや、売電収益の一部供与を持ち出すなどの手を変え品を変えの懐柔策がそれを物語っています。自然エネルギーとしての風力発電は重要だと認識しつつも、国内各地で紛糾する事例を見れば、風力発電事業への不信感は増すばかりのようです。地域住民のみなさんにとっては、比較的影響が少ないと思っていた洋上風力発電も「いやいや、遠く離れているようでも、人への影響もあるようだし、何気なく見ている海の景色が変わり、海を渡る鳥たちには脅威だろうし、海の中の生態にも影響があるみたい」との懸念があります。それを現実の問題としてとらえている人たちの声を一部紹介します。

その1.石狩湾一般海域洋上風力発電事業

風車を建設するべきではない区域のはずが・・洋上風力発電に有望な区域に指定

 本年5月、石狩市沖海域(離岸距離2.5km~6km、海岸線沿い全長約60km)が洋上風力発電に係る「有望な区域」に指定されました。しかしこの区域は、石狩市が2019年に設定した風力発電ゾーニングマップ上では環境保全エリアと重なり、石狩市が風車の建設を行うべきでないとした海域です。現在、最大高さ250mの巨大な洋上風車が76~91基建設されると想定。数々の問題点があり、「石狩湾岸の風力発電を考える石狩市民の会」など4団体が反対し、署名活動中!(北九州市でも試行されたゾーニングで、建設困難とされたエリアに今、洋上風力発電の建設工事が始まっています)

この区域を促進区域に指定し、巨大風車の建設を容認することに反対します!

● 岸からの距離が近く、騒音・低周波音・超低周波音による健康被害が広範囲に及ぶことが懸念されます。      

● 石狩湾に乱立する巨大風車により、美しく沈む夕日、古くから慣れ親しんできた自然の風景が台無しです。

● 人と自然とのふれあいの場や観光事業への影響が心配です。

● 石狩湾岸地域は春秋の渡り鳥のルートであり、多種・多数の野鳥のバードストライクが懸念されます。

● 石狩湾は生物多様性が高い重要な場所。豊富な漁業資源が失われ、沿岸の多くの漁業者への

※大規模風力発電事業の中止を求める署名文より

 190万都市札幌の近郊にありながら、25kmに及ぶ砂浜と砂丘、海浜植物群落が自生し、砂丘草原、カシワの天然海岸林といった生物多様性に富んだ海辺の自然環境が大規模に残された貴重な地域です。写真と文の引用:石狩湾岸の風力発電を考える石狩市民の会ホームページより

 

その2.秋田県由利本荘市沖洋上風力発電事業

由利本荘市沖に90基の巨大風車計画

私たちは原発ももちろん、風車建設にも以下の理由で反対します!

● 地域住民の理解が得られていない。

● 風車の影響で健康被害に苦しんでいる人がいる。

● 渡り鳥や留鳥(ほぼ1年中見られる野鳥)のバードストライクが起こっている。

● 鳥海山、日本海、里山の美しい景観と自然環境が破壊されている。

● サーフィン、海水浴、釣りなどのマリンレジャーの妨げになる。

● ハタハタなどの海洋生物への影響も計り知れない。

● 漁業の活性化にはならず、地域貢献にもならない。

● 雇用にもつながらず、地域貢献にもならない。

※由利本荘市沖洋上風力発電事業計画に反対の署名文より

 秋田県の電気自給率は100%を超えている。なぜ巨大風車で発電する必要があるのか。“ 田舎の自然をこわして大都市に電気を送る ” 福島の原発と同じ構図。海外の事例のように、海岸から20kmくらい離れているならまだしも・・・。健康被害は容認できない。(引用:秋田由利本荘・にほか市の風力発電を考える会ホームページより)

 

その3.新潟沖の大規模洋上風力発電計画

新潟市沖に計画の洋上風力発電、このままでいいのか!?

もっと沿岸から離れた沖への建設計画見直しとともに、新潟県民に計画を広く周知してほしい!

● 事業者による説明会の実施方法等にも課題があり、地域住民の理解が深まっているとは言えない。新潟市民・県民に広く説明会を実施し、意見集約を図るべきである。

● 漁業者に事業計画の概要および、想定される事業予定海域の情報が不十分で、周知されておらず、漁業関係者の中で合意形成が図られているとは到底言えない。

● 佐渡を背景にした風景を大きく変えることになるため、風車建設には十分な配慮が必要。(風車規模:最大35万kw(35基?))

● 沿岸はガン・ハクチョウ類、カモ類、オオミズナギドリ、カモメ類の採餌海域であり、トキが佐渡から本土に飛来する主要な飛翔ルートにもなっている。さらに、信濃川が日本海に開口する場所はコハクチョウの国内最大の越冬地である。渡り鳥や海鳥類の衝突リスクを高め、生物多様性の低下を招く可能性があることから、鳥類の重要な移動ルート上に、風車を建設することは極力避けるべきである。

● 新潟はラムサール条約湿地「佐潟」をはじめ、16の潟と信濃川・阿賀野川の二大河川が市内を流れる、まさに湿地の街と言える。大型洋上風力発電を推進することは条約の精神に反する行為である。

● 市民の意見を踏まえた上で、海岸から近い距離(1km~6km)の事業計画を改め見直すこと。

※引用:新潟沖洋上風力を考える会H.P(新潟市沖洋上風力発電計画に対する要望書より)

 陸上風車を巡る地域住民の方たちの心配が、洋上風車にも及んできました。風車の羽根に弾き飛ばされるバードストライクにおいては、私が住む北九州市の風力発電施設では、死骸が発見され続けていても、事業者は衝突した瞬間を見ない限り、風車にはねられたことを認めようとしない傾向があります。環境にやさしい風力発電が鳥たちに被害を及ぼしているという、風力発電にとってマイナスの印象になることを避けたいからでしょう。増して、洋上では死骸を発見することは不可能に近く、事業者にとっては都合がいいと言えます。例え沖合遠くに建設され、人に対しての影響が軽減できたとしても、鳥類や魚類にどんな影響が起きているのかを、把握することがさらに難しくなります。やはり最善の策は、計画の白紙撤回がベストではないでしょうか。「ここは風力発電を計画するような場所ではないですよ!」と。住民パワーにプラス県知事や市長にも反対の意思を示してもらうことが、事業者には痛手のようです。行政にどしどし訴えましょう(北九州ではそれが実行できなかったことが悔やまれます)。事業者の分別のない計画を無くすために、白紙撤回させる事例を増やしていく必要があると思います。「人にも野鳥にもやさしい風力発電」にするためにです。

 

 

 



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