「大東亜共栄圏」構想は、1940年に近衛文麿内閣により「大東亜新秩序」の建設として掲げられ、1942年に東條英機首相の施政方針演説での「大東亜の各国家及び各民族をして、各々其の処を得しめ、帝国を核心とする道義に基く共存共栄の秩序を確立せんとするに在る。」を理念とする、道義的規範は日本型に基くが「東アジアの各国は白人支配を排除して自存自栄型での発展」を目指す、(大アジア)共同体構想でした。
戦後の歴史教育では、太平洋戦争が不利になってきた為に持ち出された構想と教えられていますが、開戦以前からあったものです。
しかし、今になって考えれば、例え「大東亜共栄圏」が一時的に成功したとしても、中国や米国の覇権争い、欧州やソ連の謀略によって、破綻する事は自明だったとも言えます。
2013年に鳩山首相が提唱した「東アジア共同体構想」は、汎ヨーロッパ連合主宰者である青山栄次郎(リヒャルト・ニコラウス・栄次郎・クーデンホーフ=カレルギー)の表層的なパクリで、「大東亜共栄圏」とは別モノです。現実に目を向けると、東アジア各国は白人ではなく中国によって蹂躙されています。ここに日本が入り込んでも、中国は覇権を手放す事は有りません。寧ろ、日本が中国の支配下に置かれるのが落ちです。
EUは、第二次大戦後に植民地を失って弱小国に落ちぶれ、ソ連(や米国)に対抗する為の欧州各国による互助会組織です。ドイツは復興しましたが、英国が離脱を決め、難民問題も有ってEUは解体されようとしています。
戦後、日本は東アジアの政治・経済とは関係なく内需で復活しました。しかし、中国・韓国が日本をはじめとする国際援助を基に復活し始めた頃から、日本の衰退が続いています。
中国は中華思想、韓国は小中華思想が政治の中核にあり、自国が発展しても日本や他国と共同歩調を取る事は有り得ません。
「大東亜共栄圏」は積弊なる中華思想と残虐な白人支配を排除する構想であり、「東アジア共同体構想」 は結果として中華思想に呑み込まれる構想です。
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