よしあきお父さんの日記

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リアル釣り★スタ 30

2014-05-01 09:00:00 | お魚図鑑

リアル釣り★スタ  30
今日から5月ッス!!

【サツキマス】(皐月鱒) サケ目サケ科に属する魚。

日本の固有種でサクラマスの亜種とされる。降海型や降湖型はサツキマス、河川残留型(陸封型)はアマゴと呼ばれる。

天然での分布域は神奈川県西部以西本州太平洋岸、琵琶湖、四国、九州の一部。 以前はヤマメと分布が分かれいたが、近年盛んになった遊漁目的の放流により分布が乱れ、混在するところがある。(遺伝子汚染)。本来、日本海側には生息していないが、放流により福井県や富山県の日本海の河川にも生息する。近年、富山県の神通川ではサツキマス(アマゴ)との混血によるサクラマスの魚体の小型化が報告されている。神奈川県西部はアマゴの分布の東限と言われている。なお、琵琶湖に生息する個体は、1970年以降に琵琶湖に流入する河川に人為放流されたサツキマスの子孫と考えられ、固有種のビワマスと誤認されている場合もある。なお、琵琶湖ではビワマスとサツキマスの交雑個体が確認されている。

ヤマメとの違いは、側線の上下から背部にかけて朱点が散在することがある。 体長が35~50㎝程度。鼻曲がりになっている。パーマークは消失しない。銀毛化している。サケに似ている。

産卵は9月から11月で、12月から翌年の1 月頃に孵化する。 孵化した年(産卵の翌年)の秋頃からスモルト化(パーマークが薄れて体色が銀白になる)し、降海するが、若干の朱点が残る個体もある。雌はほぼ全てが降海するが雄は河川残留する。雌でもスモルト化しない個体は河川残留し生活する。生息域での餌が不足すると、スモルト化する個体が増加する事が報告されている。まれに、2年の淡水生活を送った後に降海する個体もいる。死にかける(餌がなくて)と青い色で囲んだ水槽で養殖すると発生率が高まるとのこと。

降海してもシロザケの様な大回遊はせずに沿岸域で群れて生活する。降海後1年で成熟し、河川水温と海水温が等しくなる4 ~6月頃に遡上を始める。10~12月頃に源流部近くまで遡上し産卵する。アマゴがいる河川では、アマゴが産卵に参加することが観察されている。河口など汽水域で10日以上~15日前後滞留し遡上する 。海洋での回遊範囲や移動経路は分かっていない。降海型個体は産卵活動を行うと死亡するが、河川残留型個体は1回目の産卵では死亡せず、翌年2回目の産卵を行い死亡する。

河川では、河畔林からの落下昆虫や流下する水生昆虫を主な餌とするが、底性生物やプランクトンも餌としている。海洋では、サクラマスの様に顕著な魚食性を示しイカナゴやイワシなどの小魚やプランクトンを捕食している。従来、「降海個体は遡上中に餌を摂食しない」と云われていたが、9月までは摂食している個体もいるが、9月以降は抱卵している卵が肥大し消化管が圧迫されるため餌を食べなくなる。

長良川の支流において2001年から2005年に行われた22床の産卵床を調査した結果では、淵尻に産卵床を形成する事が多い 。

昭和30年代以前は琵琶湖産固有種のビワマスの降海型と考えられていたが、形態の違いから別種であることが明らかとな った。また、鰭を切った標識放流調査によりアマゴとその降海型であることが判明した。

伊勢湾に注ぐ長良川や木曽川などの流域地域では「かわます」と呼ばれていた。 しかし、イワナ属のカワマス(ブルックトラウト)と紛らわしいことから、ヤマトマス、サツキマス、アマゴマスなどいくつかの名前が研究者から提唱されたが、最終的に当時の岐阜県水産試験場長の本荘鉄夫氏によるサツキマスと言う呼び名に統一された。なお、この魚が5月頃に遡上することから、サツキ(皐月)を冠した名前をつけた。