近所で新盆があった。
「にいぼん」ではなく、このあたりでは
「しんぼん」と言うそうだ。
コンビニで新盆用の香典袋を見つけた。
「御霊前」とか「御仏前」は文具のところにあったが、
なぜかこれだけは」レジ横。しかも5枚セット。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/75/f086b1c166e5ee9953a16841294cc42a.jpg)
新盆を迎えたお宅は、家の前に竹を渡し、
108本の蝋燭を灯す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/f4/ae5570180e8748d8d740c12a0d9637ff.jpg)
都会の一人暮らし。付き合いのある親族もなし……という
私は、こうした光景に接するのがほんとうに久しぶり。
自分がこの日本に生まれ育ったことを不意に意識し、
ちょっと気分が引き締まった。
S村から車で一時間ほど行ったところに阿南町新野がある。
室町時代からここに伝わっているという盆踊りが、このたび
ユネスコの無形文化遺産に登録された。
14日夜、台風が接近する中、初日を迎えたこのイベントを
観たくて出かけてみた。
すでに雨が降っている。暗い山道は擦れ違う車も少ない。
やめとくべきだったかなあ、と少々悔やんだが、なんとか
「小雨」のままで新野に到着。
車を降りると、まだ雨が降っていた。なのに夜空の一画には
星が幾つもまたたいている。不思議な光景だった。
盆踊りの会場である商店街。
あらあ、人がほとんどいない。やっぱり中止かしらん。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/84/49031a7370fa45739ab818e91ecaa991.jpg)
櫓はあるんだけど……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/02/1807e3e0a2397808053cea8cf2d5c7a3.jpg)
夜店も数軒だけど出ている。でもやっぱり人が……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/0c/21706801120c84a16175b3b284f259a1.jpg)
と、心配したのだが、やがて櫓の下で、神主さんの
祝詞が始まった。ちらほらと人影が現れ、報道関係者らしき人も
カメラを構えている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/be/7a60828fea696f29a3846572f7d891fc.jpg)
午後九時。
櫓の上から歌声が流れて人々が三々五々集まり、
ついに踊りが始まった!
雨は降ったり止んだり。時折激しくなったり。
でもみんな、濡れるのを覚悟しているらしく、
踊り続けている。
コロナで二年間中止になり昨年、ようやく
再開したというから、そりゃあ、雨くらいではやめられない
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/03/810516c610af376238d74f0b05a5a2c4.jpg)
ここの盆踊りはたいへんユニークだ。
太鼓や笛などの鳴り物が一切ない。
人々が踊りながら「掛け合い」で歌う、その歌声だけ。
非常にゆっくりしたテンポ。
飛んだり跳ねたりは一切なし。
いわゆる「風流踊り」で、最初は扇をかざしながら、
次は扇を仕舞って手踊りで。
赤ちゃんを抱いた女性が、小さな女の子に
踊り方を教えていた。テンポが緩いだけになかなか難しい!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/43/0511c9855cee2166d86747705ee7dd88.jpg)
新野の人口がもっと多かったころは、踊る人々が
通りをぎっしり埋めたという。
しかも三日三晩、朝まで踊るのだ。
若い男女にとっては、出会いの場でもあっただろう。
新野盆踊り・歴史
https://www.bonodori.net/zenkoku/niino/ninohisttory/
動画
https://www.youtube.com/watch?v=gb2dSSM39RI
いやあ、観られて良かった!
こうした伝統文化は、日本人にとって心の財産だと思う。
見物しながら、故郷である丹後の宮津をずっと思い出していた。
子供の頃、賑やかな輪の中で私も踊ったものだ。
いつかまたあの輪の中に戻ってみたい。
宮津文化の“粋”を現代に伝える「宮津おどり」
https://www.city.miyazu.kyoto.jp/site/citypro/12413.html
「にいぼん」ではなく、このあたりでは
「しんぼん」と言うそうだ。
コンビニで新盆用の香典袋を見つけた。
「御霊前」とか「御仏前」は文具のところにあったが、
なぜかこれだけは」レジ横。しかも5枚セット。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/64/75/f086b1c166e5ee9953a16841294cc42a.jpg)
新盆を迎えたお宅は、家の前に竹を渡し、
108本の蝋燭を灯す。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/f4/ae5570180e8748d8d740c12a0d9637ff.jpg)
都会の一人暮らし。付き合いのある親族もなし……という
私は、こうした光景に接するのがほんとうに久しぶり。
自分がこの日本に生まれ育ったことを不意に意識し、
ちょっと気分が引き締まった。
S村から車で一時間ほど行ったところに阿南町新野がある。
室町時代からここに伝わっているという盆踊りが、このたび
ユネスコの無形文化遺産に登録された。
14日夜、台風が接近する中、初日を迎えたこのイベントを
観たくて出かけてみた。
すでに雨が降っている。暗い山道は擦れ違う車も少ない。
やめとくべきだったかなあ、と少々悔やんだが、なんとか
「小雨」のままで新野に到着。
車を降りると、まだ雨が降っていた。なのに夜空の一画には
星が幾つもまたたいている。不思議な光景だった。
盆踊りの会場である商店街。
あらあ、人がほとんどいない。やっぱり中止かしらん。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/84/49031a7370fa45739ab818e91ecaa991.jpg)
櫓はあるんだけど……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/4f/02/1807e3e0a2397808053cea8cf2d5c7a3.jpg)
夜店も数軒だけど出ている。でもやっぱり人が……。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5e/0c/21706801120c84a16175b3b284f259a1.jpg)
と、心配したのだが、やがて櫓の下で、神主さんの
祝詞が始まった。ちらほらと人影が現れ、報道関係者らしき人も
カメラを構えている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6d/be/7a60828fea696f29a3846572f7d891fc.jpg)
午後九時。
櫓の上から歌声が流れて人々が三々五々集まり、
ついに踊りが始まった!
雨は降ったり止んだり。時折激しくなったり。
でもみんな、濡れるのを覚悟しているらしく、
踊り続けている。
コロナで二年間中止になり昨年、ようやく
再開したというから、そりゃあ、雨くらいではやめられない
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/26/03/810516c610af376238d74f0b05a5a2c4.jpg)
ここの盆踊りはたいへんユニークだ。
太鼓や笛などの鳴り物が一切ない。
人々が踊りながら「掛け合い」で歌う、その歌声だけ。
非常にゆっくりしたテンポ。
飛んだり跳ねたりは一切なし。
いわゆる「風流踊り」で、最初は扇をかざしながら、
次は扇を仕舞って手踊りで。
赤ちゃんを抱いた女性が、小さな女の子に
踊り方を教えていた。テンポが緩いだけになかなか難しい!
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/72/43/0511c9855cee2166d86747705ee7dd88.jpg)
新野の人口がもっと多かったころは、踊る人々が
通りをぎっしり埋めたという。
しかも三日三晩、朝まで踊るのだ。
若い男女にとっては、出会いの場でもあっただろう。
新野盆踊り・歴史
https://www.bonodori.net/zenkoku/niino/ninohisttory/
動画
https://www.youtube.com/watch?v=gb2dSSM39RI
いやあ、観られて良かった!
こうした伝統文化は、日本人にとって心の財産だと思う。
見物しながら、故郷である丹後の宮津をずっと思い出していた。
子供の頃、賑やかな輪の中で私も踊ったものだ。
いつかまたあの輪の中に戻ってみたい。
宮津文化の“粋”を現代に伝える「宮津おどり」
https://www.city.miyazu.kyoto.jp/site/citypro/12413.html