今年の夏はイチローの快挙やオリンピックでの日本人の活躍に私は国民の心がひとつにつながっているように感じました。
8月8日には、陛下のお言葉を拝聴いたしました。私たちが心の片隅で漠然と感じていたことを、陛下ご自身が国民と国の将来をご心配されての、お気持ちの表明と受け止めました。
憲法では天皇に関して第1条から第8条まで定めがあって、天皇の位の譲位については第2条で皇室典範による、とありその第4条で崩御の場合に限られています。
陛下は、「このたび我が国の長い天皇の歴史を改めて振り返りつゝ、これからも皇室がどのような時にも 国民と共にあり、相たずさえてこの国の未来を築いていけるよう、そして象徴天皇の務めが常に途切れることなく、安定的に続いていくことをひとえに念じ」られ、「国民の理解を得られることを、切に願つています」と締め括られました。
お気持ちの表明後、多くの新聞が行った世論調査では「生前退位」の容認が8割を超え、現在の諸制度の改正も必要と回答しています。
日本精神の根幹の問題ですから、拙速な結論は慎まなければなりませんが、また多くの時間もありません。
一人一人の国民が万世一系の天皇に関する理解を深めていくことを通じて陛下のお気持ちにお応え出来るよう、議論が深まっていくことを願います。