陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

魔法少女リリカルなのはも20周年

2024-10-30 | 感想・二次創作──魔法少女リリカルなのは

アニメ「神無月の巫女」と同時期にはじまった「魔法少女リリカルなのは」。
記念すべき無印アニメことシリーズ第一期放映から、2024年10月で20周年! おめでとうございます! その想い出語りを少し。





公式サイトやXアカウントでは20周年を記念した告知が。
ロフトとコラボしたファングッズの販売や、ユーチューブなどでの再放送も。さすがに新作の発表はないようですが、まだまだファンアピールは欠かせない。公式さんがファンアートの募集もかけているようです。絵が描ける人はうらやましい!

私がこの作品に触れたのは遅くて、2007年の第三期「魔法少女リリカルなのはStrikerS」から。
当時、神無月の巫女経由で知り合った百合系ブロガーさんのおススメで。小学生なのはやフェイト人気が高いみたいですが、私は大人なのはさんのほうがやはり好きなのです。三期の後輩たちスバルやティアナ世代も思い入れがあります。「マリみて」みたいな上下関係のシスターフッドが好きなのかもしれない。

四期の漫画の「ViVid」や「Force」もあり、無印版をリメイクした劇場版、さらにゲーム版キャラもまじえた映画もありましたね。
2009年あたりの第四期コミカライズや劇場版の二作目あたりまでは追えていたのですけども、2010年代前半から個人的な事情でオタ活の時間が厳しかったり、いろいろあったせいで、現在はあまり熱を入れていません。パチンコの機器になったあたりも、気持ちが後退する一因だったりもしましたし。ラジオStrikerSは好きだったな。

しかし、一時期のこの作品人気は半端なくて。
水樹奈々さん、田村ゆかりさんという国民的人気のメジャー声優・アーティストを主役に据えた本作の劇場版は、朝の番組でも紹介されるぐらいの大ヒット。Forceは漫画の連載が切り上げとなりましたが、主人公少年の声がいまをときめくあの梶裕貴さんだったので、もしアニメ化していたら代表作の一つとして数え上げていたのではないでしょうか。惜しいですよね。

魔法少女ものは、その後の「魔法少女まどか☆マギカ」はじめ、話題作がつぎつぎに世に送られるのですが、本作は本格的な魔方陣バトル・砲撃にくわえ人間ドラマもなかなか濃厚で見ごたえがありましたよね。そして、主人公周りががひねくれていないのも好感ポイント。

変身美少女アニメといえば「セーラームーン」で育った世代ですけども、王子様役というのがいなくて、児童虐待をストレートに描いていたり。二期では障害者の女の子とステップファミリーの絆を描き、三期では魔法少女(作中では魔導師と呼ばれる)が職業化していて組織戦になったり、宇宙船やら人工脳やらアンドロイドやら出てきてSFじみてきたりと、なんでもありになってきました。古代の王様という歴史軸もひろがって、四期へつながる…かと思いきや。

去年、ブームになった「葬送のフリーレン」の主人公の杖がどうかんがえてもレイジングハートへのオマージュなデザイン。
さらには今年日テレ系放送のアニメ「株式会社マジルミエ」の主人公のキャラ(ツインテールに白リボン)が高町なのは似なのも。やはり、このアニメに影響を受けたクリエイターたちの所産なのかもしれません。「マジルミエ」は就活苦戦中の女子大生がベンチャー企業に引き抜きされて職業・魔法少女として活躍するという、どこかなろう小説っぽい展開なのですが、ビジネスマン向けの教訓もあって、結構楽しめていたりします。

リリなの関連の資料やドラマCDなどは集めていましたが、数年前の断捨離を機に、その多くを手放してしまいました。
レビューできなかったのだけども、ドラマCDでいえば「StrikerS X」は、主役級のなのはとフェイトは出てこないのですが、傑作のストーリーだったと思っています。アニメ本作でいえば、八神はやて編の第二期推しですね。

いまゆいいつ持っているのが小説版と第一期をリメイクした漫画の「ORIGINL CHRONICLE」。Forceの作画担当だった方による漫画で、第一期アニメを劇場版もまじえてリメイクしたもの。プレシア母さんの内面も追加されています。この漫画は女性向けで読みやすいので重宝しています。

リリなのは派生漫画もたくさんあって、メディアミックスが激しいので、しまいにすべてを把握することができなくなってしまったほどです。ViVidやForceのセルフパロ漫画もあったぐらい。この作品のファンから同人作家になり商業デビューできた作家さんに夢を与えた一大プロジェクト作品でもありました。








しかしながら、セルフリメイクされるたびに、キャラの設定や性格が微妙に修正されていくので。ViVid連載時の人気はKADOKAWAの肝いりだけにすさまじいものでしたが、やはり親世代の、重厚など付き合い(?!)魔法戦の味を忘れられない人にとっては、やや物足りなかったのかもしれません。もともと本作シリーズ自体がゲーム作品からの派生なんですよね。

ところで、現在、公式サイトではなのは達の新作イラスト商品がお目見えしているのですが、ですが。



私服とか巫女服とか可愛らしくてよいのですが、ファンがみたいのって、やはり魔法少女コスチュームしているあのきりっとした姿なのでは、と思います。第三期の機動六課の制服もいいですね。カジュアルなのはいいのですが、正直、なんのキャラなのかわからなくないでしょうかね…? 当時の変身後なのはさんたちは商品で出回りすぎてるので、イメチェンしないとという商業戦略なのでしょうか、はて。

公式Xでは現在、一期の名セリフ募集中なのですが。
シリーズ中、私が印象に残るというか、生きる上での信条の一つにしたいのが、クロノくんの「世界はいつだってこんなはずじゃなかった、ばかりなんだ」(←細部は違うかも)という名言です。奇跡の魔法でどん底を撃ち抜け!と言ってるがむしゃらヒロインのなのはさんとは真逆の言葉のようにみえて、人生の真理といえます。

自分の思うどおりに動かなかった未来でもそこで生きるしかない。この20年はずっとそんな日々でした。いまだに熱望してますが、中学生時代に事故で重傷を負ったなのはさんがリハビリしてどうやって復活したのか、そのあたりのドラマは読んでみたいんですよね。三期末でも後遺症があるようにほのめかされていたのに、四期でもけっこうピンピンしてるので…。

原作者の都築真紀さんは、2022年に新作テレビアニメ「Extreame Hearts」を放映されていたとうのも、初めて知りました。地方で放映されるものではなかったので。女の子のスポーツものといえば「ViVid」に近いのかも。


(2024.10.28)



*魔法少女リリカルなのはシリーズのレビュー記事一覧*
魔法少女リリカルなのはシリーズに関する記事の入口です。テレビアニメのレヴューは第三期中心、ドラマCD、映画、水樹奈々さん関連のニュース、そして第四期の漫画についても。




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