先週末の連休中に紀国屋書店にて、勉強のため買い込んだ本とともに求めたのが、この一品。
PANTONEのカラーガイドです。
印刷屋さんに色を指定するときに、便利なのがカラーガイド。
印刷の営業さんはDICのカラーガイド643色揃って、ちぎってつかえるチップ式をお持ちです。私はそんな高級なものは買えませんので、千数百円で買えるガイドで我慢です。
印刷物の色はC(シアン)、M(マゼンダ)、Y(イエロー)、K(キー、黒インキのこと)の四色で構成されています。カラーガイドには、各見本色のCMYKの構成比率が書かれており、その数値をみてイラレやフォトショで色を再現してくださるわけですね。
なお、色というのは国際基準で決まっているわけではなくて、各国特有の色名があるそうです。以前、DICのF100番台の色を指定されて印刷物のカラーを変える作業をしたことがあるのですが、イラレのDICのリストには見当たらない。じつは、フランス限定のDICカラーということでした。DICのカラーガイドには、日本の伝統色や中国の色彩もふくまれています。(詳しくはこちらを参照。)十二単がわかりやすい例ですが、和のカラーリングって落ち着きますよね。渋みがある配色が好みです。
ちなみに私のもっている、カラーガイドは減法混色の三原色を元にしたCMYK表現式ではなく、加法混色のRGB表色系、すなわちR(赤)、G(緑)、B(青)の構成で表記されています。
印刷物のインクの色指定ならばCMYKモデルがよいのですが、TVのディスプレイなどではこのRGB表色系が採用されているようです。
(ちなみに、けっこういい加減に書いてますので、まちがっていたらすみません(汗))
とはいえ、CMYKにせよRGBにせよ、数値を正確に入力したからといって、かならずしも見本とおなじ色合いが再現できるかといえばそうではないんです。各人のPCモニタのカラー調整によって、おなじ構成比率の色でも違った色に見えてしまうからです。
厳密に色にこだわるにせよ、やはり目で見えるがままを再現するのはむずかしいのでしょうか。このブログにせよ、印刷物にせよ、撮った画像の色合いがまったく眠かったり、重くなっていたり、色がとんでしまっていたりしてがっかりします。
イラレのベクトルデータでしたら、JPEGにしてもわりあい色はオリジナルどおりなんですが、フォトショのビットマップデータはいつも変わってきますのでがっかりです。
以前、写真を趣味にされてブログに掲載されている方から意見をうかがったのですが、いつも自分のもっている色の表現があらわれないことに失望しているとのことでした。自然の世界の色をみせるのってむずかしいのですね。美しいと思われる画像は、なんらかのお化粧をほどこされてしまっているんですから。
しょっちゅうカラフルなものをつくる仕事にたずさわっているわけではないので、このカラーガイド、そんなに活躍することはなさそうです。なれども、むかしっから色折り紙を集めるのが好きな私にとっては、たいせつな宝物。ぜいたくな色鉛筆をつかう機会(こちらの記事を参照)にもやっと恵まれました。さて、きょうは自分の気持ちをどんな色でいいあらわしましょうかね。