陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST 第六十三話「扉の向こう側」

2010-07-03 | 感想・二次創作──鋼の錬金術師
最終回まであと一回。
鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST のレヴューの時間がやってきました。
第六十三話のサブタイは、「扉の向こう側」

五体満足のエドワードにひたすら殴られ続けるお父さま。
賢者の石で起死回生を狙うべく、性懲りもなくグリード=リンを襲撃。リンの精神とすっかり共存していて友情さえ感じていたグリードは、みずからお父さまの体内に侵入し、自滅的な破壊工作に。お父さま、ラスボスにしてはあっけなく衰弱。そこへ、エドのとどめの一撃。
グリードのリンのやりとりが、別れを切り出す男にとりすがりついて泣く旧時代の女みたいで笑えます。

体内から伸びたうにょうにょ触手に連行されて、扉の向こう側にワープしたお父さま、ことフラスコの中の小人。
真理くんのお説教を喰らいまして、暗黒世界送りに。
このときの真理くんが、カビの生えた大福餅みたいで笑えます。

エドワードに残された仕事は、アルフォンスを取り戻すこと。
賢者の石の瓶詰めをさしだすリンの提案も拒み、自分のいのちを捧げるというホーエンハイムの申し出も断って、エドワードは人体錬成陣を敷く。
まさか、旧作のように自身を生け贄にして?!──と思いきや、エドワードが賭けたものは、自分の真理の扉、すなわち錬成能力。
エドワードはおそらくニーナの犠牲(鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST 第四話「錬金術師の苦悩」)があり、賢者の石の正体を知ったあたりから、アルフォンスを蘇らせるための代価として考えていたのかもしれませんね。憶測に過ぎないですが。
通行料として真理くんに認めてもらい、晴れてアルフォンスともに地上に降臨。ついに、ふたりの願いが叶いました。
しかし、このときの兄弟、老婆に付き添っている介護人みたいで、笑えます(不謹慎)

平和が訪れたセントラル。
ブラッドレイとセリムは、ホムンクルス掃討戦の混乱での戦死と伝えられた由。粋な計らいですね。
いっぽう亡き妻の墓参りをしたホーエンハイム。
戦闘で賢者の石パワーを疲弊したせいか、血を分けた小人が闇に呑まれたせいか、ついに死期が…。
回想シーンで、幼いエドを抱いたホーエンハイムの感極まった表情がいいですね。



次回はいよいよ最終回「旅路の涯」
生き残りメンバーの後日談になりそうですね。
錬金術を失ってもエドワードには、まだまだ等価交換なイベントあるのかも。アルフォンスも幸せを掴みそう。
シン国に戻ったリン&ランファンや、執政するマスタングたちの今後が気になります。
リザの背中の錬成陣の謎が残されていますが、大佐の失明を治したりはできないんでしょうかね。

【鋼の錬金術師FULLMETAL ALCHEMIST レヴュー一覧】

原作の最終回が掲載された『月刊少年ガンガン』七月号が、品切れ状態続出だそうで。
そこで九月号(八月十二日発売)にて異例の再掲載が決定したとのこと。ありがたいのですが、七月号の附録や他の連載が楽しみな方にとっては、すなおに増刷のほうがよかったのかも。


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