陽出る処の書紀

忘れないこの気持ち、綴りたいあの感動──そんな想いをかたちに。葉を見て森を見ないひとの思想録。

なるか、光射す庭

2012-10-17 | 自然・暮らし・天候・行事
「少女革命ウテナ」のサウンドトラックって、たまにひっぱりだして聞きたくなるんですよね。「神無月の巫女」のBGMももちろんいいのですが、あれは聞くと、場面をそのつど思い出して妄想がひろがってしまうから困ります。十月ならばなおさらに。

「ウテナ」の音楽といえば、やっぱり決闘シーンに流れる万有引力のコーラスが有名かと思われますが、私はBGMのほうが好き。声のはいっている唄は、あまり落ち着かないもので。とくにお気に入りなのが「光射す庭」。双子の兄妹の話のタイトルだったような。耳にするたびに癒されます。

ここ最近、時間を見つけては、ジャングルと化していた裏庭の木を伐採していたのですが、何本か切り倒したあとで、とても眺めが明るくなったのです。じめっとした空気の放つ重さというものがなくなって、歩くのもたいへん楽になっています。その景色を見やったときに、まさに頭に浮かんだのが、かの「光射す庭」だったのですね。この音楽、森の中にさしこむ日光のたゆたいというものが、よく表現されていると言えます。光線の帯びのなかに、たまに埃っぽい粒子が揺らいでいるのが見えることがありますよね。そういう細かい空気の弾け感が音になって再現されていると感じるのです。アルファ波が出そうな心地よさ。

庭に隙き間ができたせいなのか、七時ごろになると、遠くの線路を走る列車の滑走音がよく届いてきます。収穫期を迎えたせいか、近隣の畑から翠がしだいに剥がれていきつつあります。

以前、よく連れていってもらったジェラート屋さんがロゴハウス仕立てで、ターシャ・テューダーの庭みたいに、外庭がとても美しく整備されていました。とても憧れますが、さしあたって、そこまでできる余力はないので、無駄な枝葉を取り払っただけでよしとします。現実って厳しい。



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