普通に、久し振りに更新忘れました。
すみません。
そんなには、楽しみにしてもらってないと思うんですけども、前の記事で薦めたからか結構斜めの席に座られるお客様もいらっしゃって、意外に読者がいるんだな、と。
世界中でほんの一握りかもしれませんが、皆様、本当にすみませんでした。
言い訳しますと、稽古でなんとなく曜日の感覚をつかんでいたので、なくなるとね。
どうにも乱れるわけです。
と、いうかそういうことのないために高校の授業がある木曜に連載してるんですけどね。
しかもちゃんと高校には行ったんですけどね。
最後は自由創作でやっとみんなエンジンかかりだしましたね。
まあ、僕の方針で(妹にはずっと不評ですが)こういう創る系は基本放り出すんで。
やっぱり最初の端緒はね、自分で掴まないとね、最後まで持ちませんから。
あ、ワンピースの尾田さんもジャンプの担当者に最初に言うのはアイデアを言ってくれるな、ということらしいです。
自分で全部考えたっていう自信が欲しい、と。
まあ、僕はアイデアは欲しいほうなんで、ちょっと違いますけれども、自分から創らない限り、そりゃあ創作者としてはだめですからね。
あー、ものすごく脱線していく・・・。
なんとなくですけど動詞は久し振りな気がします。ほんとか?
調べると確かに、大分前ですね。Y:yearn 以来です。
remindは「思い出す」ですね。
特にS(主語)remind A of B で「SがAにBを思い出させる」がよく受験では出てきます。
今、調べると無邪気にブログ中で宣言してたんで報告しておきますと・・・、通訳案内士はダメでした。
難しすぎる。
そして勉強しなさ過ぎる。まあ演出の勉強のほうが大事なんでね。
公演が終わってから久し振りに本を買いました。
次回に向けてインプットしないといけないですし、公演中は時間取られるし控えていたのです。
今月号のNewton(ブラックホールとスーパーノヴァについてだったんで)と伊坂幸太郎さんの四人組銀行強盗の続編とワンピース最新刊です。
でもこれ、会計上はみんな取材費なんですよね、なんて思いながら今年は確定申告しなきゃいけなくてめんどくせーなあって思ってました。
そもそもものすごく所得少ないんですけどね。
脱線二回目、今回は皆さん、ちょっと覚悟してください。
ちゃんと演出の話のネタはあるんですけどね。
その前に、remindに関連して、近況をお話しすると、なんだか失恋した後みたいになってます。
結構演劇公演やったことのある人とか、文化祭めちゃがんばる系の人とか、分かってもらえると思うんですけど、いわゆる燃えつきっぽくなりますよね。
僕も毎回そうなりがちなんで、今回は本番週にいくつか次の仕事の打ち合わせを入れて、対処したんですけどね。
(一番近くはWSDとしてで、阪大第二期の授業のコーディネートというかお手伝いです。あ、CDF2009はまた来年3月です。日程はまた発表します。)
でもね、やっぱり何してても思い出すんですよ。
家に帰ってもなんだか寝れないんですよね。
だって、夜は今までは稽古してましたから。
なんか暇ですもん(いや、ほんとはバイトとか掃除とか仕事とかいろいろしないといかんと思います)。
誰かデートしてほしいぐらいです。(いや、ほんとにお金ないし、家汚いし、そんな時間はないんですけど)
家を片付けるにしても、ここで稽古してましたから、とっても思い出してしまってね。
だからお酒でも飲むかって思うと、グラスは山本さんが使ってた小道具ですし、1場で飲んでたシーンを思い出すわけです。
冷蔵庫を開けるとミニトマトを見て高澤さんの超かわいいキスシーン(あ、あれ実際はキスシーンじゃないですけどね)を思い出しますし、ミスドで本を読みながら食べていると4場の山本さんを思い出したり、赤い服を着て高澤さんを思い出したり。
何でもかんでも作品を思い出させます。あー稽古したい、と思ってしまいます。
俳優さんたちは「もうたくさん・・・」と思っているかもしれませんけれど。
このように何か特有のモノや現象に出くわすと記憶の回路は回っていろんなことを思い出すみたいですね。
今回の作品でも涙とか新聞記事とかで思い出してましたから。
まあ失恋したことないですから(そういうことにしといてください)、よくは分からないですけれど、そういうことってあると思います。
さて、脱線気味でしたが、ようやくここから本題です。
以前、宮崎駿や深海誠、岩井俊二が好きで研究している、という話を書いたことがありました。この人たちに共通して定評があるのはノスタルジックな作風というか、そうした郷愁を観客に抱かせるのが巧い人たちです。
僕が研究していたのは、このノスタルジーと呼ばれる郷愁・懐古の感覚です。
前作「ハーフ」では故郷の風景がもたらすノスタルジーはなんなのだろう、という疑問が前提としてありました。
今回は基本的に、とてもシンプルに戯曲にできるだけ忠実にやることで、一般的な恋愛の型というか、男女関係を普遍化し、そうすることでお客さんたちにも自分の恋愛について思い出してもらおうという意図がありました。
アンケートの感想や実際に言ってもらった感想などからすると、これは概ね成功できたようです。
今回特筆すべき結果として際立っていたものにアンケートの回収率があります。
しかもその内容が結構濃い。
単に良かった、とか感動したとか書かれる場合が多いんですけど。
そして、書かないお客さんも多いと思うし、今回の17時の回などはお店をオープンさせるために急ぎでバラシてましたから、せきたてられるような気分になられた方もいらっしゃったかもしれないのに。(そう思われた方にはすみません)
なのに、たくさんの方が書いてくださり、メールをわざわざ下さった方もいらっしゃいました。
ありがとうございました。
なんで、試みに募集しておきます。
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「チェロとケチャップ」の感想を言い足りないという方や、お家に帰ってからいろいろと思いを巡らされた方はぜひ、ご一報ください。
この記事へのコメントでもよいですし、info@you-project.comへのメールでもOKです。
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さて、また脱線しましたが、このように観客の脳裏に何か自分の体験を思い出させるのは大切なことだと思うのです。
そうすることでお芝居にのめりこんでいけますし、自分のこととしてお芝居を観ていくことが出来ます。
やっぱり他人だと思ったり、こいつらどうにでもなれって思われてしまうと見続けるのがしんどいですから。
ただし、若干の反省点もあって、抽象化・普遍化しすぎると、個別性が消えていってしまうのですね。
だから、どうしてこの二人は別れたのか、いやそもそもつきあったのか分かりにくい、と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
もちろんそうした細かな点をきちんと丁寧に作ることもできましたし、更に稽古するならそういう部分ですし、再演するならそうしたいな、と思っています。
人間をごろっと出すのが目標でしたが、男と女としてのサンプルとしては抽出できましたが、固有名詞としての“あの男”と“あの女”を描くまでには至れなかったのかもしれません。
兄バカで申し訳ないのですが、妹が興味深いことを指摘してくれました。
「あの人たちはなんで名前で呼び合わないの?恋人なのに?」
なるほど。韓国は代名詞(オパーお兄さん)とかで呼び合うのかな、と思ったり、劇作家としては一般性、普遍性を得るためにあえて名付けないことも多いですが(別役さんの作品とか)、意外に今回の作品の深部を点かれた気がしました。
やっぱりノスタルジーの出し方もバランスだし、普遍化・一般化とキャラクターの個別化・個性というのは両立するので、さらにバランス感覚を磨き、“人間”という本当に不可思議なものを表現する技を磨いていきたいと思います。
それにしても、僕の家にはチェロも、男の家にかかっていた絵までもあるから、当分は失恋気分ですな。
今から夕食作るにしても、女が使っていたまな板と包丁だし。
でも作るのは俺だし・・・。
(注:小道具に二週間も借りられ放しだったことからも分かるように実際には使いません。)
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