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A:ability

A:ability

この連載も3周目です。
稽古場も始まっているので、より現場に近い話も出来るかと思います。

さて、abilityということで能力です。
僕が最初にこの語を聞いたのはスラムダンクで沢北選手を評した言葉の中です。
運動能力(アビリティー)がずば抜けていると言う表現でした。

今一緒にやっている女優さんから借りたビリーズブートキャンプ腹筋プログラムで左腰を痛めている僕の運動能力は全く問題になりません。

お決まりの脱線をしたところで、今日は演出家の能力について考えてみます。

の、前にYOU企画の稽古の進み方をちょっとだけ解説。
①(本読みの前の)本読み 
 俳優さんたちに読んでもらい、松浦が司会して疑問点や感想などを言い合う。
 わかんないことは議論&調査

②同時並行で俳優さんとエチュードや二人をユナイト(一体にする)する練習、そしてモノローグを言うためのインプロのエクササイズの応用。などなど。

これを終えて、松浦から演出構想なども含めて話していく本読み~たち稽古みたいな感じになっていきます。

俳優さんとのエチュードは今回は特に初めて組む女優さんなので、僕の言葉やいろいろかける負荷や制約に彼女の身体や声がどう反応するのかを見ます。
特に、言葉や作っていくうえで用いる比ゆやたとえ(特に映画や漫画)のどれがヒットするのかみたいなことは知りたいと思っています。

これは、後で創作していくときに、無駄を省くと言うか、きちんと有効なダメだしをするためです。

よく俳優さんがダメだしを実現する能力が必要であるように考えがちですが、それはお互い様だな、と。
やっぱりたくさん試したいし、たくさん創りたいし、だとすれば俳優さんと言葉を通じさせるのに実際の創作に入ったときに時間をあまり使いたくないのです。

出来るだけスムーズに、粘土をこねるように作品を創っていきたいので。

結局出来ませんでしたが、自分で俳優業をやってみようと他の現場に行ったときに、やっぱり考え方がちがうんだなあと感じました。
創り方も。

だから、この連載の場で自分の創り方について分析していけるのは大変ありがたいです。

ということで演出家の能力で大事なのは、ひとつには分析能力だな、と。
それは今書いたように自分の創作スタイルにしても、戯曲分析にしても、俳優さんの感情や演技についても。
そして「分析」の土台となるのは、もちろん観察力です。
そして、観察し続ける、見続けるには、俳優と戯曲を好きになる必要があります。
「これは能力なんだろうか」とも思うんですが、やっぱり好きこそものの上手なれ、と言いますし、そこも才能なのかと。
(ちなみに、演劇をやっている人は演劇を好きな人と嫌いな人の二種類いるらしいです。僕はもちろん前者です。)

そして夢を見る能力。
つまり自分の演出構想を創り上げ、その熱に俳優やスタッフを巻き込んでいくことですよね。(自分で言ってて実は恥ずかしい)
その夢に共鳴するからこそ、舞台上に作品が現出するんですから。

たまに、稽古場に向かう途中で俳優さんに「ちょっと降りたいんですけど・・・」と言われる恐怖に駆られることがある。
稽古場で創作してその不安は消えるんだけど、また急に電話がかかってきて、みたいな。

実際にそんな目にあったことは、ほとんどないんだけれども、僕からしたら不思議なんです。
この人たち、なんで俺の妄想につきあってくれているんだろうと。


ちなみに最近気づいた僕に一番足りない能力は、「女心がわからない」というのはさておき、
「女物の服が分からない」なのです。

MIXIのバトンで、「女の子の服装の好みは?」と問われて、「何も着ていない」と書きそうになりましたが(嘘です)、
とどのつまり、よく知らないのです。

ファッション雑誌を見ても、レギンス(これは前の芝居のときに聞いて知りました)とかキャミ(さすがにもう知ってます)とかわからない言葉だらけでした。

最近悩んでいるのが女の衣装です。
戯曲の中の台詞で男が言ってるんですが、女が着ているジャケットが脱がせにくいらしい。

「脱がせにくいジャケット」って????

僕のジャケットのイメージは2つボタンなんで、脱がせやすいだろう、と思うんです。だからぜんぜん分かりません。
こないだの稽古では、チャイナドレスは脱がせにくそうだ、という話になってましたが、まあ違うでしょう。

ほんとは、女服売り場に行って、可愛い女の子店員さんに(かわいくなくてもいいんだけどね)事情を話して「脱がせにくいジャケット」を教えてもらおうかと思ったんですけどね。

さすがに女服売り場を一人では歩けません。
ので、まだ行けてません。

プレゼントを装えばいいのかな。
いや、じゃあ何で「脱がせにくい」んだ。
いわゆる草食系だというアピールか?(この草食系もサラダ好きのことだと思ってました)

誰か一緒に行って、うまいこと言ってくれる人を募集します。

コメント一覧

you-project
ありがとです
なるほど。
また俳優さん達と検討します。

気が遠くなる作業ですね、客観的に考えると。でも、だからこそか、創作の期間は長い方がいいです。たくさんたくさん作品について考える時間がとても幸せで、「あ、あの服脱がせにくそう」とか電車乗ってても思う(一歩間違えば変態)日常が続くだけですけども。きっと「あの娘可愛い」と思う日々や家族や恋人のことで頭が一杯になるのもまた幸せだとも思うし。

スタンドは分かったけどロールカラーがわかんないんでまた調べます。
nyaopoo
脱がせにくいジャケット…
カラダにやたらとフィットしてたり、素材によってはそうなるのかなと…
レザーとかはそうかも
デザイン的な場合もあるでしょうけど
スタンドカラーとかロールカラーとかベルトがつくタイプなんかも脱がせにくそうですよね
そんなことを思いました

しかし読んでいて思いますが
モノつくりって言うのは気が遠くなりそうな作業だなぁと思います
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