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公演「ゲーム」(2002年8月)



すっかり書いた気になっていましたが、初の本格公演にして初の二都市公演(といっても最近の二公演以外はずっと一つしかしていない)のゲームを回顧していませんでした。

これは、CDFのアシスタントをしてもらっていた立芸(劇団立命芸術劇場)の後輩のミル町さんを始め、後輩三人と劇団さらんの中出さんにでていただいた公演です。
当時、僕は演出って何をするのかもわからず、必死に勉強しながら、今までで一番胃の痛い思いをしながら稽古場に通った日々でした。
今でもあの北青(京都市北青少年活動センター)をたまに夢にみます。

内容は映画「キューブ」をパクり、毎回ゲームが司令として与えられるため、観客にもそれが本当に成功するのか、掛け値無しのリアルな緊張感の芝居が売りでした。
しかしラストどうしようか迷いに迷って。

さらに余談ですが、当時僕はまだまだ書き手として生きていくつもりは毛頭なくて(今も生きてはいけていないのですが)、でも同い年のヨーロッパ企画の上田さんが同じように、吉本のライズワンシアターというところでやっていた「十二人の追い抜けないアキレス」だったかな、この密室司令ものをものすごく面白くやっていてとっても凹んだのを覚えています。

会場は、今もあるのかな、知る人ぞ知るヴァリエ(京都)と今根城にしてものすごく気に入っている枚方青少年センターでした。当時はあの細長い空間と戦う気にならなくて、割と普通の小劇場的な使い方でした。奥行きを生かさず・・・。

でもこの公演は演出が頼りない反面、すごくスタッフさんが頼りになりました。
ヴァリエでは照明の脇さん(これも後輩)が劇研の魚森さんを呼び出し、制作では当時烏丸の制作をされていた花グラムの小倉さんをメインにして僕を入れて四人体制でやっていました。舞台美術も先輩のナースさん(あだ名です)が低予算ながら非常に面白い布の壁を創り出してくださり、いまでもその一部はとってあります。

作品面でも俳優の中出さんにものすごく引っ張っていただき、いまでも感謝しています。
演劇ってほんとに一人ではできない、助けてもらわないと何もできないのが演出だなあ、って実感した初公演でした。


Tomo Matsuura
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