やっと声の話にもどってきましたが、その対象(無生物)に対して、セリフを言うかのように発声練習をしてもらう、ということです。
結局、セリフというのは、なにかに対して発されない限りは意味がありません。そして、俳優は経験が命です。
どれだけ、自分の言葉ではない言葉を発する練習を積むかが、俳優の基本的な作業です。
それで、無生物に限っていますが、対象が人間になると別のことも関係してきますし、方向と大きさに絞れないのでそうしています。
ちなみに先週書いた「見つける、近づく、出会う」もまた、スピードの変化をつけてやってもらいます。
そういえば、CDFではやることはないですが、テキストを用いてセリフを言う練習にも、いろんなバリエーションがあります。
これまでやった中で、自分がやって一番興味深かったものをいくつかあげてみたいと思います。
何かひとことにこだわるって感じになりますが、どうしても言いにくい一言、などに有効かもしれません。
とにかく稽古場内のいろんな場所でセリフを言ってみます。その台詞を自分が言っていちばんマッチする場所をひたすら探すのです。
しかし、このワークをやるには、自分の体に敏感にならなければなりません。身体が語ることに気が付かなければならないのです。
結局、その感じを舞台上で再現できればよいわけです。
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