The order of the informations と英語で書くと格好いいですね。
劇作家が元からそう書いてくださっているのですが、どんな情報を観客に教えていくのか、を考えることは演出にも重要です。
ここがどこなのか、いつの時代なのか、どんな場所なのか、どんな人物なのか、この人物とあの人物の関係は?
こうした事を想像させ,伏線をはり、回収しつつ物語を前に進めていく。
ポイントは、どういう観客が見るのか、及びその情報を踏まえた上でどのように見るのか、です。
このシーンのあと、観客はどんな疑問や共感、あるいは反感を抱くだろうか。
そうして考えた次のシーンで、再びどんな疑問や共感、あるいは反感を抱くか、と考えます。
例えば、そこがどんな場所か、と言うことが「待合室」だと分かったとします。
その上で、駅の待合室なのか、病院や百貨店なのかが特定されていくような流れです。
あるいは、あるシーンで反感を抱かせておいてから、その同じ登場人物の意外な面を見せる。
もしくは、そう行動した理由を明らかにする、と言うことも可能です。
もちろん、さらに謎を深める、といった選択もありです。
実際にはざっくりとした感覚決めることも多いものですが、これ、不思議なことに読み合わせなど俳優さんに読んでもらって初めて分かる事も多々あります。まずは戯曲の上手さに舌を巻き、ついで、演出として問題点や課題点、そしてスーパーアイデアが浮かんできたりするのです。
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