そんな折に、本命と目されている安倍官房長官が政権公約「美しい国、日本」を発表した(9月1日)。その中から2点を考えてみる。
安倍氏が構想する「美しい国」の美しい、とはどんな意味なのかを知りたいと思い、公約と会見内容を読んでみた。
まず、ひとつは憲法の改正。安倍氏は、戦後レジームから新たな船出をすべきだ、として、憲法の改正を掲げた。だが、会見での発言を読んでみても、戦後レジームをどう理解し、これからどのような憲法を書いていこうとするのか、抽象的でわからない。
2点は、靖国参拝問題。「行く行かないは外国から指図されるものであってはならない」という。しかしそういう問題ではないはずだ。安倍氏自身が、あの戦争に対してどういう認識を持っているのか、戦死した兵士たちを祀る靖国神社に合祀されたA級戦犯について、どのような認識を持っているのか、そして極東軍事裁判を自身が受け入れるのかどうか、について明確に説明すべきであって、それもせずに、ただ単に外国のせいにしてしまうなどとは、本末転倒というべきである。
ともあれ安倍氏のいう「美しい国」の美しいが、どのような意味を持った言葉なのか、が透けてきそうだが、会見を聞いていて、どうも言葉の持つ重みというものが伝わってこない危うさを感じる。
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シンジ
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