《以下引用》
「小泉純一郎首相は28日朝、山形県鶴岡市の加藤紘一元自民党幹事長の自宅兼事務所が右翼団体構成員の男による放火と見られる火災で全焼した事件について「暴力で言論を封じるということは決して許せることではない」と述べた。15日の発生以降、首相は事件について一切沈黙していたが、2週間目に初めてコメントした。中央アジア訪問の出発に先立ち、首相公邸前で記者団の質問に答えた」(8月8日『毎日新聞』)《引用ここまで》
2週間ぶりだというから、その鈍感さに驚く。8月15日、「日をずらして参拝しても、どうせ反対される。ならば公約通り」といって、この5年間、その意味では公約を自ら反古にしてきたことをすっかり彼方に置いて、靖国を参拝した。
この朝、民放各テレビに出演していた加藤紘一議員は、「アジアのことを考えれば、首相の参拝はいかがなものか」とずっと苦言を言い続けた。放火はその日の夜に起きた。容疑者は右翼団体に所属する人物らしく、自殺も図ったらしい、という情報は、すでに放火事件直後から出ていた。
普通だったら、このあたりで想像力が働く、というものである。一国の首相が、意見を異にしているとはいえ、同僚議員の自宅が全焼するという事件に巻き込まれたのだ。しかも、容疑者までいる。
加藤氏へのお見舞いの言葉も当然だが、定例の官邸会見の際にでも「卑劣なテロは許さない」のひと言ぐらいはあってしかるべきだった。そうでなければ、なんために自衛隊をインド洋やイラクにまで派遣したのか、そこが問われる。あれはテロだけど、これはテロだとは思わなかった、などとはよもやいうまい。
それと、あれはブッシュ大統領だったからで、これはオレの参拝にいちゃもんをつけていた男だから、などともよもやいうまいね。とはいえ反応の鈍さには、ちょっと驚く。
思い起こしてみれば、安倍総裁候補もこの件に関しては、いまもってひと言もない。みんな自分のことばっかりなんだね。
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