中東が、にわかに大きな地殻変動を起こし始めた。形から見ると、20年前、ソ連崩壊に至った東ヨーロッパの地殻変動に似ている。もちろん内実は違う。イスラムの宗教間対立や差別があり、あるいは専制政治や封建王制への不満があり、さらには純粋に民主化への渇望がある。しかし、政権や軍の対応を見ていくと、もはや「流れ」は止まらない、と思う。
呼応するかのように、中国でも、今日の日を定めて、デモの呼びかけが行われている。こう見てくると、いま中東で起きていることは、特権や貧富の格差を生み出した専制や独裁をまず倒そうという怒りである。その先にどんな「希望」が見えるのか、は、チュニジアでもエジプトでも不明だ。
バーレーンで起きていることも、イエメン、イランで起きていることも、ともかく、この圧政を終わらせたい、という生存権、生活権の戦いなのだ。
・・・そんなことを思いながら、目をベランダに向けると、「スノードロップ」が可憐な白い小さな花を咲かせている。冬に咲くこの花を見るたびに思う。可憐な白い小さな花は、いつもうつむいている。それが習性なのだが、色の乏しい冬なのだから、せめて堂々と上を向いて咲いてほしい、と。
冬はいつも圧政の象徴・・・。
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