二人だけの生活は、若いときは楽しいのだろうけれども、老いた今はどうなのだろう、とふと考える。見ていて落ち着く先は、やはり「夫唱婦随」なのだなぁ、ということである。
記憶が衰え始めた父と、まだまだお茶をやったり短歌にいそしむ余裕のある母を見ながら、二人のコンビネーションはぴったりだなと思う。
と同時に思うことは、父は60歳で定年になったあとも、75歳まで仕事を続けた。母は、父の60の定年になるまでは主婦だけをやってきた。そしておもむろに「これからは私の人生」とばかりに、お茶を習い、免許を取り、一方では短歌作りにのめり込んだ。だから母は90歳になった今も、足腰の衰えは仕方ないのだけれども、心は元気なのだ。
その母が、思いもよらず救急車のお世話になった。器質的なものなのか、それとも心労か、定かではないけれども、ともかく入院させることにした。この先のことは勿論分からない。子である私は子であるが故の考えをまとめなければ、と思いながら、父はそんな母の姿をどう見ているのだろう、と思うのだが、事態を飲み込めない父の姿が私の目の前にあった。
コメント一覧
ナオ
最新の画像もっと見る
最近の「雑感」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事