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今月某日、三つ年下の弟が亡くなって丸7年経った。
七回忌は去年だったわけで、宗教的にはゼロという概念がないから1年ずれるわけだ。
この七年間に、孫が4人誕生し、コロナ禍で医療系のパートの仕事は辞めざるを得ない事情があって無職になり、両親はそろって耳が遠くなり、家の周辺も少し様変わりした。
父は、それこそ長男を先に亡くしたショックで七年前は一気に一回り痩せて、髪の毛もなんだか白くなり、
一緒にいてても気の毒なくらい気落ちしている感じだった。月命日にはお線香をあげ読経し数珠を摺りすりして遺影に語りかけ、お供え物も毎朝していた。母はちょっと気が抜けてしまったような感じで「老人性うつ」ってこんな感じだろうなぁって顕かにわかるくらいなにもかもが面倒で動きたくないって無言で言ってるようだった。
少しずつそれまで両親は二人で住んでいた暮らしに私が加わり、住まいも転居したので、
気を遣った部分もあれば気配りが届かずに衝突するときもあった。
そんな中で大きく生活リズムに変化を起こしたのは自家用車の買い替えだったのかもしれない。
それまではずっと運転免許を持っている父と私がともにマニュアル車で免許取得していたこともあって、
私にとっては滅茶苦茶苦手なミッション車であり、セダンというのかな。
国産車だけれど車幅があってエンジン音もそれなりに大きく、タコメーターを気にしながら運転しないといけない車だった。
なので、必然的に運転するのは父で助手席には母、後部座席に私が乗って出かけることが常だった。
ところが、ここに住むようになって3年経ったくらいに、父の脚力がどんどん落ちて、
クラッチを踏む、ミッションを合わせる、車庫入れの時もモニターはない等、これまで当たり前に出来たことがしんどくなってきて、そろそろ私が乗ることを前提にした「いろいろ付いてる車」を購入する話になった。~~~~~購入まではなにかと意見衝突があったり好みの車高が違ったりでまとまらなかったけれど、
最終的には「とにかく安全第一に乗れる車」がいいってことで、車庫入れ時にはモニターが出て、障害物に近づくと警告音が鳴り、シートベルトしてないと赤いランプがついて、フロントにもバックにも車載カメラをつけて、スライドドアで車いすでも乗る車種に乗り換えた。私の意見がかなり通った形だ。
と、このままいけば何にも問題なかったのに…
ある時父が運転席だけでなく後部座席に乗り込むのも「車高が高くて乗りにくい!!!」と言い出した。
一つケチをつけるとどんどん言い出すのが父の悪いところ(苦笑)
やがては耳が遠くなったのもあって、障害物に近づいていますという警告音も聴き取れないみたいで、
同乗しているとヒヤヒヤすることが増えていった。車庫入れも危なっかしい。
親の老いていく姿を毎日のようにみていて、それがはっきりとわかる形になったとき、娘である私には
やっぱりさみしさとか人の生きる道の儚さや時の流れの無情さを感じて、もの悲しくなる。
母もしかり。ふとしたときにファンヒーターが消されてなかったり、水道の栓がちゃんと閉まってなくて、
ずっと水が流れっぱなしになっていたり、たまに冷蔵庫の扉があいてたりすると、怖いなぁと感じたりする。それでも、昨年迎えた七回忌では、ずいぶんと吹っ切れた表情でいてくれたし、父の髪の毛も心なしか黒い毛がまた生えてきたようで(驚愕っ)、食もしっかり摂れるようになり体重は戻ったみたいだ。
母はというと、反対に食が細くなって入浴を面倒くさがることもあるし、今年も含めて3回連続でお正月に高熱を出し、心配したものである。ちょうどコロナ禍と重なって救急病院も夜間休日病院も、熱のある人は診てもらえないというねじれ現象に巻き込まれた形で、昼間に開けてくれる医院を1月4日まで待って受診するというパターンが続いている。でも、暮らしの中では声をあげて笑ったり、大きな声で話せたり、
心は回復しているのかなぁって思わせてくれている。
今回の命日には2月ということもあって バレンタインチョコとして生チョコをお供えした。
「生ものみたいなものだから。早めにいただきましょうか」
と、さっさと母の口に運ばれ、続いて私が頂き、父は申し訳なさげに一つまみしただけだった。
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♡♡♡『あのね』♡♡♡
何年経っても 身内が亡くなったことは悲しみを伴うけれど
だんだん思い出にかわっていって 生きてる者は笑顔をとりもどすんだね
誰にも言えない思いも悩みも 彼の遺影に向かって心の中で吐き出したら
なんとなくそこで聞いてくれているみたいで
きっと 命日ではないときでも いてくれてるんだと思う
生命の不思議は解けないけれど
確かに 彼の存在は感じるし 生きていたことも亡くなったことも真実で
手をあわせて目を閉じるその姿を 【皺合わせ=幸せ】と言ったりするのかな
読んでくださりありがとうございます。
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