彼は大の大麻好きとして有名で、コロラドで大きな大麻会社も経営しております。
また彼はネイティブの血を引いているコトでも有名で、伝統的に髪を伸ばすスタイルを貫いており、その髪は400万円で落札されたそうです。
物語のウィリーはこんな大物ではありませんが、大の大麻好きというのは同じとし、草の良さを大いに喧伝するとします。
因みにウィリー-ネルソンの会社では「大麻オイル」を生産しており、これは口腔粘膜から吸収するコトで、消化管からの吸収(食べる)よりも良好な効果が得られるそうです。
旅聖ウィリーもこのスマートな用法でキメますが、フルスペクトラムで数百種類の生理活性物質が相乗効果をもたらす本物にこだわるタメ、日本では法律にひっかかって逮捕されてしまいます。
ウィリーはヒッピーなので保釈金200万円も払えませんでしたが、一応は「ネイティブのキリスト(秀祥)」の十大弟子の1人とされていたので、1500万人のモルモン教徒たちからの支援ですぐに出られます。
ウィリーは生涯の大半を旅に捧げ、中でも一番好んで永く滞在した国は日本でした。
それは日本が一番平和で、差別意識の無い自由な国に思われたからで、それは豊かな自然がもたらしてくれる恩恵と彼には思えました。
ウィリーの故郷のイロコイ連邦は独自のパスポートを発行している自治領で、北海道と同じ位の緯度に在ります。
そこでは「セブン-ジェネレーションズ」という7世代先の利益を考える伝統が守られ、豊かな自然を遺すコトが優先されています。
この連邦は「グレート-ピースメーカー」と呼ばれる英雄が14世紀に打ち立てて、女性が統治する女系社会としても有名です。
そこでは女性が一家の主で男性は家に留まらず、婚姻制度も無くて子育ては女性達が共同で行います。
これはフリーセックス社会を意味し、子供は父親が誰かを意識せずに育ちます。
こうした女系社会では男性が自由奔放に成れて、富や権力を求めず旅に生きられます。
そのためイロコイ連邦はヒッピーの聖地とも成り、ウィリーも自然とヒッピーに成ります。
そんな彼にとって秀祥の弟子に成れたコトは僥倖(ぎょうこう)で、ナヴァホ族の民族消滅の危機を救う活動で、ウィリーは「ネイティブの架け橋」としての役割を果たします。
その活躍がモルモン教徒たちから評価され、十大弟子に祭り上げられた彼は、その恩恵を十二分に活かします。
ウィリーは自らを「グレート-ピースメーカーの末裔」として喧伝(けんでん)し、日本とイロコイ連邦の間に「平和の架け橋」を創ります。
それは合法的な大麻オイルを作って日本に売り込む方法に依り、これは特に老人ホームでのクオリティ-オブ-ライフを大いに高めると評価されます。
これについてはフランス映画「最強の2人」で良く描かれていますが、大麻には食と性と睡眠を充足させる働きがあり、老人の心も子供のようにトキメカせられます。
ウィリーはNPO法人として日本の老人ホームを周って大麻オイルを喧伝し、このNPOでは「トラベル-ヘルパー部門」も立ち上げます。
旅の行き先としてはイロコイ連邦の他に、物価が世界最安でとても美しい長寿の里があるシャングリラ地方(インドとパキスタンが領有権を争っているヒマラヤ山麓)、あとは南国のキューバなんかが良いでしょう。
旅聖ウィリーは奔放な暮らし故にあまり長生きはしませんが、最期まで明るく元気にトラベル-ヘルパーとして活躍し、そんな彼の回想録は「新しい福音書」の中でも特別な輝きを放ちます。