久しぶり、NHKで浪曲を観賞しました。三原佐知子師匠の「原爆の母」という演目でした。被爆して悲しい姿になってしまった女性をめぐって、親子、夫婦の絆を謡ったものでありました。
目が潤み、胸がつまりました。浪曲でこうなったのははじめてです。ちょと観てみようと思ったのですが、見入ってしまいました。「感動的に聞かせる」という勉強にもなりました。
考えすぎかもしれませんが、三原師匠がこの演目をえらんだのは、昨今の核兵器廃絶の機運が背景にあるのではないかと思いました。クライマックスで両手を強く、大きく振り上げて核兵器をなくせと全身全霊で謡っていました。三原師匠の心意気に敬服しました。