チェイルチョアハヌン韓国ドラマ&韓国旅日記

韓国ドラマだ~いすき!
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気ままな独り言におつきあいくださいませ。

創作「赤と黒」~新たなるラストシーンPart20~

2013-03-12 22:05:46 | 創作「赤と黒」
私事で多忙にしておりましてすっかりご無沙汰していました。(^-^)
ようやくゴヌクのその後です。
それでは,妄想の世界を お楽しみ下さい。

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「ご苦労様」
シスターは 朝から雪かきをしている男に
声を掛けた。
男は木々の葉がすっかり落ち
初雪の降った日から毎週必ずやって来ていた。
男手の少ないこの教会の孤児院には
願ってもないボランティアだった。
ただ何のつながりもなく しかもたった一人で来る
ボランティアには今まで出会ったことがなかった。
それで最初はいぶかしく思ったシスターだったが
その熱心な働きぶりと仕事の合間に子ども達と遊ぶ
姿に今では信頼を寄せていた。
特にあの日の出来事は忘れられなかった。

その日は朝から雨が降っていた。
午後を過ぎると雪になりそうだと
ラジオが言っていた。
お昼前に教会に福祉事務所のリュさんが
やって来た。女の子を一人連れていた。
女の子を遊戯室の脇のベンチに
座らせ事情を説明するために
園長室へリュさんは一人入っていった。
ほどなく年かさの大きい子どもたちが
女の子を囲みわいわいと騒ぎ出した。
シスターは慌ててそばに近づくと
子ども達の声が耳に入ってきた。
「耳が聞こえないのか?」
子ども達に騒ぐのをやめなさいと
声を掛けようとしたとき,
男がすっと間に割って入ってきた。
そして,女の子の前に膝をついて
手話で話しかけ始めた。
緊張でおどおどしていた女の子だったが
安心したのか手話で男に返事をしているようだった。
男がまた何事か手話で伝えると
女の子は笑みを浮かべ 立ち上がると
「わたしは…キム・スヒャン…です。
 よろしく…お願い…します。」
たどたどしい発音ではあるが
しっかりとした口調でそう言った。
それから3ヶ月。
男のおかげでスヒャンはあっという間に
子ども達にとけ込んだ。
子ども達も男から手話を習い
スヒャンとの会話は困らなくなっていた。

「手話,お上手ですね。
 どこで 手話を習ったのですか?」
男は 雪かきをしている手を止め
シスターを振り返る。
額にうっすらと汗をかいている。
いつも笑顔で温かな雰囲気の男だが
シスターの質問には少し寂しげな目をした。
「…父は,耳が不自由でした…。」
シスターは,ああそうだったのかと
納得した。彼の手話は愛に満ちていたからだ。
どこかの講習会や手話ボランティアで習った
スキル的な感じが全くしなかった。
優しさや心の奥にまで届きそうな愛に
満ちていた。父への愛だったのね。
「シム・ゴヌクさん,どうして
 ここへ来たのですか?」
シスターは笑みを浮かべながら
穏やかに質問を続けた。

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 勝手気ままに妄想していますが
できるだけ ドラマのラストシーンを
生かして行こうと考えています。

  お楽しみに~(^_^)