6月30日(火曜日)
プールで泳いで外に出れば雨が上がっている。木曜日の朝刊に「京都府木津川市加茂町岩船の岩船寺でアジサイが満開」と出ていたことを思い出し、梅雨の合間をぬって見に行くことにした。岩船寺には参ったことはないが、10年くらい前には近くに野菜を買いに何度も行ったことがあるので大体の場所は分っている。細い山道を登っていけば、やがて岩船寺の駐車場に着いた。距離は20キロ前後で40分ほどだった。駐車場は寺の下に3箇所あるが料金が200円と100円のところがある。満車の所は100円と思って間違いない。ここには7台くらいしか置くことが出来ない。私は200円を払って駐車した。
拝観料300円を払い山門をくぐれば、梅雨空に咲く青や薄紫色のアジサイが目に飛び込んできた。「見事だのう」としばしたたずんだ。
境内の阿字池の周囲や三重塔に通じる小道沿いにも沢山のアジサイが咲いている。観光客はアベックばかり8組ほど見えていた。一人客はもちろん一人だ。その人誰?いわんといて!
鮮やかな色のアジサイを心行くまでゆっくり鑑賞することができた。先代の住職が1930年代からアジサイを植え始めたそうだが、約30種類、5,000株のアジサイは本当に見ごたえ
があった。やはり有名な所にいくには平日に限る。
花のピークがチョイ過ぎたくらいなので、見に行くとすれば10日までをお勧めする。
帰ろうと歩いていると、出口のところで植木の間から白いものがチョロッと見えた。別にパンティを見たわけでもない。ひょっとしてアレと違うかなと思い、観光客は入らない寺の庭に入っ
た。
見たとたん、これはハンゲショウと確信し、一枚写真を撮った。感激さめやらぬところに奥さんが出てきた。写真を撮らせていただいている旨を告げた。これは「ハンゲショウでしょう
か」と聞いてみた。「そうですハンゲショウですよ」の返事が返ってきた。「良くご存知ですね。先生ですか?」そんな言葉は聞かなかったが、知ったかぶりは出来た。生まれて一度も見た
ことがなかったのに、よくも見つけたものだ。やはり漠然と歩いていては何も見えない。例え警察官から挙動不審と職務質問されるかも知れないがキョロキョロキョロと。落ちているお金を見つける場合も同様なことが言える。下を向いて歩こう~♪
7月1日の京○新聞の読者の声に次の投稿があった。
愛知県豊川市・松下智治(61歳)
前文略
6月22日の新聞を見て目に飛び込んできた記事は、一面に掲載されたハンゲショウの写真である。私は10年ほど前に一部白くなった、花と見間違えそうな葉に一目ぼれした。育てたくなって友人に一株分けてもらった。それが今では庭一面に増え、私の幸せな気分をほかの人と分かち合おうと、10人以上に分けた。こんなことを思い出しながらだったので楽しく読ませていただいた。
後文略
【参 考】
1.高雄山 岩船寺 [ 真言律宗 ] 仏塔古寺十八尊霊場第4番札所 関西花の寺二十五ヶ所霊場 第15番札所
創立は天平元年(729)、聖武天皇の勅願で行基菩薩が阿弥陀堂を建立したのが始まり。大同元年(806)に智泉大徳が新たに報恩院を建立した。その後、弘仁4年(813)嵯峨天皇が皇子(仁明天皇)誕生を感謝し、堂塔伽藍が整備され、寺号、岩船寺(がんせんじ)となる。最盛期には四域十六町の広大な境内に三十九の子院、坊舎があり偉容を誇ったが、承久三年(1221)、承久の変によって大半が焼失、再興された堂塔も再度の兵火に遭い荒廃していった。勧進と徳川氏の寄進等により本堂や本尊の修復を成し遂げた。岩船寺はあじさいの名所として知られる。
2.主な花 : あじさい(6月中旬~7月中旬)
四季の花 :
春…桜(4月)、みつばつつじ(4月中旬~)、みやこわすれ(4月~7月)
夏…あじさい(6月中旬~7月中旬)、睡蓮(6月中旬~)、さるすべり(9月)
秋…紅葉(11月下旬)
冬…梅、みつまた、椿
3.住所 〒619-1133 京都府木津川市加茂町岩船上ノ門43
電話 0774-76-3390
4.拝観案内
拝観時間 : 8時30分~17時
(12月~2月:9時~16時)
拝観料 : 300円
5.駐車場 : 50台(民間300円) (平日200円)