読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング奥野宣之ナナ・コーポレート・コミュニケーションこのアイテムの詳細を見る |
この本は、帯の「なぜ、読んだのに覚えていないのか?」という文句に惹かれて
購入しました。あと本の表紙自体がノートのようなデザインになっており、かなり
そそられました。
実は私はちょっとした文房具好き。万年筆に高機能ボールペン、システム手帳に
こだわりノートなどは目がありません。これだけで1Pうまってしまうので、それ
はまた別の機会に。
内容紹介なのですが、作者の方は以前に「情報は1冊の本にまとめなさい」とい
う著書を出しており、この本はその姉妹にあたる構成のようです。 つまり情報を
読書に置き換えたというわけですね。読んだわけではないのでまったく違っていた
らすいません。
先に読み終わった感想から申し上げますと、なんというか、猛烈に読書がしたく
なりました。作者の本に対するこだわりと熱意が凄く伝わってきて、私も本に囲ま
れて生活したくなってきましたよ。
本の構成は実践的な流れになっており、本の選び方から買い方、読み方にノート
の作成法、そしてそれらの検索方法までがわかる内容になっております。
コンセプトは「多読、速読より、一冊ずつきちんと頭に落とす読書術」です。充
分多読でらっしゃるような気がしないでもないですが、一冊一冊の本との出会いを
大事にしてらっしゃる感じなので、まあそういうことなのでしょう。
最初に出てくる「インストール・フロー」という表をここで上げておきましょ
う。本書はこの内容の通りに進められていきますので、ご自宅にある本だけでもす
ぐに実戦可能です。
探書リストの作成 (探す)
テレビや雑誌などで気になったこと、スクラップした広告や記事から、お目当て
の本をリストアップ
↓
指名買い (買う)
ネット検索を活用しつつ、不要な本を上手に避けて役立つ本のみ主体的・効率的
に買う
↓
マーキング (読む)
2枚の付箋を使って労力をかけずに、自分にとって大切なことのみチェック
↓
読書ノート作成 (記録する)
ねぎま式読書ノートで本の内容が頭に入り、自分なりの視点が生み出される
↓
検索テキスト作成 (活用する)
過去に読んだ本の内容・感想を簡単に引き出せる。データベースを企画などのア
ウトプットにつなげる
次はご注意点です。私の主観によるものなので、参考までにということでお願い
します。
まず本書の手順通りに進めていくとなりますと、月1冊、2冊の読書量では効果
が薄いと思われます。と言いますのも、読んだ感じでは1冊の本を深く掘り下げる
内容ではありません。「1冊のノートにすべてをまとめよ」というのがもうその表
れです。1冊のノートにまとめる利点として、「情報がバラバラにならない」、そ
して情報を一元化する利点として「情報同士が融合して化学反応が起こる」という
ものがあるようです。
思いがけない発見、発想の礎になるということですね。また、「三日坊主になら
ないため」にも非常に有効な手段だということが挙げられています。
一冊のノートを最期まで使い切る「フィニッシュ感」を味わって欲しいという作
者のメッセージが伝わってきますね。
では恒例の見所にいきましょう。
見所その1
「多彩な文房具の紹介」
巻末のほうにおすすめ文房具が写真付きで掲載されているのですが、文房具好き
の私にはたまらない演出ですね。さっそくネットで注文をば。
見所その2
「ノートを使いこなし、本と親密になれるエア満足感に浸れる」
生涯を通していかに本を読み続けられるのか。そして読んだ本をいかにして自分
の中に残していけるのか。
記録するコツは、自分の感想や思いついたことを1行でもいいから書くことだそ
うです。それがのちに大きな武器となる。
それを実践してきた作者のこと細かい読書記録に触れていけますので、それをす
る自分をイメージしてみると、十分な満足感に浸れます。
総評しますと、本を探す楽しみが思い出され、読書観が広がる1冊です。
本好きな方は視野を広げる意味ではぜひ手にとっていただきたいですね。
個人的には、「アンテナ」のくだりから、潜水艦の「アクティブ」と「パッシ
ブ」のくだりが好きです。本書にてぜひご確認ください。
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