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ラヂオ惑星モルファス

憲法改正について

参議委員選挙が告示されました。 安倍首相はテレビなどでも「憲法議論をする政党か、責任を放棄して議論をしない政党かを選ぶ選挙だ」などと繰り返し、争点化しようとしています。 しかし、「憲法を議論」すれば、『現在の憲法を廃止すべきだ・・・』という意見から『現在の憲法を堅持すべきだ』まで実に幅広い意見が存在するのが当然だと思います。 まあ、現在の憲法を廃止して明治の憲法を復活しようとか、天皇の親政とし憲法は要らないという考えの人はごく少数でしょうが、「議論する」ならそうした意見もきちんと取り上げないとなりませんね。自民党はそうした様々な意見と向き合って議論するのでしょうか? 安倍首相は「議論」するのではなく、自分の意見に従うべきであり他の意見は「議論」に値しない自分だけが正しいことを行っている、ともかく自分の意見に賛成すべきである、ということでしょうね。 つまり「憲法を議論」するのは、どのような意見であれ、全ての政党が「議論」しているので、自民党が争点化するなら、①戦力の不保持を削除し、自衛隊を軍隊として明記、戦力を保持する。 ③国の交戦権を明記する、特に自国への攻撃ではなくても同盟国への攻撃に対しても交戦出来るようにする。・・・・という主張をきちんと出すべきだと思います。でなければ、自民党ないしは安倍首相がいったい何を議論しようとしているのかが見えてきません。 最近の傾向として「自分の力で考える、人と違う意見でも主張出来る」ことよりも「空気を読んでそれに従う」方が大勢だろうと思いますが、実は、この「空気を読む」ことで大東亜戦争に突入することになったのは、例えば「海軍反省会」のような膨大な記録を見ても明らかだと思います。「憲法議論をする政党か、責任を放棄して議論をしない政党かを選ぶ選挙だ」などは論理的・合理的な言い方というよりも、かなり情緒的な言い方だと思います。まさに空気を醸成しようとするものであるとしか思えません。 特に重要な点は、そもそも自民党は、自衛隊は「違憲の存在ではない」と主張してきた以上、憲法を改正する根源的理由はないはずだということです。改正するのであれば、自衛隊は憲法に反する存在だから憲法を実態に合わせるのだ、という以外に改正の理由が無いと思います。 またもう一つの重要な点は、現在は立憲民主党と国民民主党、その他に分裂している旧民主党勢力も、政権の座に着いた時には総理大臣として自衛隊の最高司令官に就任していたのであり、既に昔の社会党のように「自衛隊は違憲」という立場ではなくなったのは明らかです。結局この部分に関しては、これまでの自民党と基本的に同一のスタンスに立っている、ということに他ならないと思います。 旧民主党の中には、あのとき私は反対した・・・などという人もいるのでしょうが、結果としての民主党政権の功罪は全ての当時の民主党が負わなければならないし、今更「自衛隊は違憲」などという言い方は全く通用しないと思います。 大多数の国民は、自衛隊の存在を前提とし、国家の自衛権は基本的に是認しており、その意味では憲法を改正してまで現状を変えたいとは望んでいないのではないかな?と思いますがどうでしょう?

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