岸田さんが総裁選挙への出馬を宣言しただけでなく、二階幹事長の更迭の考え方を明確にしたことによって、菅さんは総裁選挙前の役員人事、果ては総選挙の前倒しなどの奇策を打ち出そうとしましたが、これで安部、麻生、二階の支持を失い崩れるように総裁選不出馬を声明せざるを得ませんでした。
まあ、まことに「茶番」としか言いようのない有様ですが、このように混沌とした状況が続けば当然マスコミは、政権のコロナ対策の不十分さを放り出して茶番劇を追いかけることになります。まさにこれこそが自民党の総選挙に向けた姑息な戦術だと言って良いでしょうね。
一応、野党が政権を担えるような状態でないことが問題だ・・・と指摘はしますが、どのみち野党、とりわけ立憲民主党が政権を取ることはないと見越しての指摘でもありましょう。本当に政権交代が間近であれば、そんな大括りにした議論ではなく一つ一つの政策を具体的にどう実行するかを問わねばなりませんから。しかも、かつての民主党が生煮えで十分な議論もしていない「マニフェスト」を振りかざし、自縄自縛に陥った反省をどのように生かしていくかを検証する必要があります。
自民党は、結局、安部・菅の「嘘つき政権」の清算は出来ないでしょう。今や与野党を通して「国士」とも言うべき人物はおりません。この言葉は過去には右翼的な人物が好んで使いましたが、現在の自民党の「右翼」やそれを支えている「ウヨク」は嘘や虚構で成り立っている状態ではありませんか?
過去の国家主義者ではなく、「真に」この情けない国を憂い、自ら考える力を失った民衆をもう一度「考える」人間に立ち直らせ、未来の地球規模の人類貢献に道を開くような「賢人」としての「国士」はいないものでしょうか?