Memoriesあかぎれいっぱいの大きなサンタ
絵本にしたかった 自分の幼少期の話・・・。
あれはそう・・
私が小学校6年の頃。。
ほんとに純真で 人間はみな心がやさしい人ばかりだと
何の疑いもせずに信じてた 少年の頃の話・・。
『サンタクロースは絶対いるよ~』
周りの友達が何と言おうと純粋だった私、
小学校6年生になるまで何の疑いも持たずその存在を信じきってました。
当時私たち親子は築20年、隙間風が吹き込んでくるような
おんぼろの木造アパートに肩を寄せるようにして暮らしていました。
お恥ずかしい話ですが
幼い頃から両親はあまり仲が良くなく
お酒の勢いを借りなければ何も言えない父は
よく家の中で暴れたり・・ほとんど育児ノータッチの人でしたので
母はその分たくましく“子どもを一人で育てていかなくては”と
自ら大黒柱となって生活を切り盛りしてました。
そんな母の姿を見て育った私たち、
日頃は彼女に迷惑をかけまいと欲しいものがあっても我慢したり
代用のものを自分で作って満足させたりしてたのですが・・
毎年のクリスマスには
値段なんて気にせず、サンタさんに高いプレゼントをねだったものです。
そう、あの夜も同じように・・。
たまたまその年のクリスマスは祖母の家で迎えようってことになり
仕事帰りの母と私たちは車でそこに向かったのです。
ふいに母の手をみると どこかのデパートの大きな手提げバック。
私は母がもつバックの中身がどうしても気になり
祖母と談笑する彼女の背後に周りそ~っと中をのぞいてしまったのです。
赤い包装紙? なんだろ?
そう思った瞬間、『それはダメ!』と横から母の怒鳴り声。
なぜ叱れたのかも分からずに私はもんもんと床に就きました。
真夜中3時 真新しい包装紙のにおいに鼻をくすぐられ目を覚ました私は
そのにおいの方に顔を傾けました。
《サンタさん、来てくれたんだ♡》
いつもなら そう 何の疑いも感じず 喜び勇んで 包みをあける自分なのに・・。
その夜だけは違ったのです。。
包みの色が目に飛び込んできた瞬間に
ボロボロ 涙が溢れてきちゃって(>_<)
真新しいプレゼントの包装紙のにおい・・
そして枕越しに見えた その色は
まさしく夜食時に 母が急いで隠した それだったから。。。
ステーキハウスに連れてってくれた時も自分はステーキ頼まず子どもにだけ肉食わせ
朝食のおかずが無ければ 庭で育てたナスやキュウリを漬けた漬物をだして それで我慢させてた母親が
そんな 毎年 自分たちのために 望遠鏡だの テレビゲームだの高価なプレゼントを用意してくれてたなんて。。。 思いもよらなかったから・・・。
小学6年までに
どんだけ母親に無理させてきたんだろうって
そう思ったら ボロボロ ボロボロ 泣けてきちゃって・・・。
明け方まで 枕がびっしょりなるくらい 泣きました。
ごめん・・お母さん。
畳み一畳離れた場所でいびきをかいて眠る母の姿をみながら 号泣した私。
*****☆
うちの母親は
モノが無い時は 無いなりに しのいできた人だった・・。
それを恥ずかしいと隠すことをせず
子どもたちに 無いという事を はっきり言う、
包み隠さず話す、そんな女性でした。
だから 自分は 人からお金を借りたり?
お金を持って無いのに 持ってるように振る舞う人間が嫌いです。
たとえ千円しか その日無かったとしても
それで工夫してやりくりしようと 頑張ると思う・・・。
誰かに迷惑をかけて生きるのは 絶対嫌だから。。
今のお母さんお父さんは子どもに本当の自分を見せないから
だから 子どもも 平気で偽るようになるの。
本当の自分を見せずにね?平気で嘘をついて・・。
学校で虐めがあって 親にも言えないで死ぬって・・。
そういう空気を親が作っちゃってるからいけないんだと思う。
なんでも話せる空気を普段から家で作っていたら・・
そんな悲しい子供は出てこないよ・・世の中。
その日一日 どんなことやって楽しかったとか?
こういう事言われたから 凄く嫌だったとか?
そういう話、お子さんとしてます?
聞いてあげてます?
意外に・・・話してないんだよね。。今のお母さんお父さんは。
聴くって体勢が出来てないんだよね。。今のお母さんお父さんは。
ハッキリ言って
これからの教育機関はあまり頼り過ぎない方がいいと自分は思う。
先生はそこまでの時間をとれないから・・。
だからこそ 親がしっかり子どもの声に耳を傾けてやらないといけないの。
『Memoriesあかぎれいっぱいのサンタクロース』
作詞作曲/ザッキ~おにいさん
Model&写真提供/ザッキ~おかん