感譚

日々感じたこと、ふと思ったことをつらつら。

何者でもない誰か

2020-07-12 22:23:00 | 日記
自分は自分でいいって言うけれど。
いつも自分じゃない誰かに憧れている。


自分が嫌いなわけじゃない。
ただ、自分の中に自分ではない誰かを憧れる気持ちがある。

別に誰ってわけでもない。
僕自身もよく分かっていない。
たぶん、誰でもないんだろう。自分の中にいる誰か。
自分が思い描く理想像。

自分の中のその誰かだって、時々刻々と変化していく。
自分が変わっていくのに伴って、自分の中の彼も変わっていく。
ある時は、クールで冷静な誰か。
またある時は、すごく変わっている、一見関わりたくないような誰か。
間違いなく言えることは、自分にはない美を持っているということだけだ。


この、何者かに対する憧れは、何が起きても、いつになっても消えることはないだろう。
例え、僕が自分じゃない誰かになれたとしても。心の中には、また違う誰かがいる。
自分が自分である限り、消えない感情だ。
人は、自分にないものを求めてる。
それは決して満たされることがない、人間の性だ。


だから、僕はそんな誰かに憧れながら、自分にないものを求めながら、何者でもない自分になろう。
自分にしかなれない者に。
誰かの心の中の誰かに、自分が少しでもいるように。