褒め言葉も、そのまま受け取らないほうが良い

（記事「その難しさが分かる時点で、合格に近い証拠」からの続き）

雪山に住む神霊が言われるには、

「我らに繋がる神々は数千にも及ぶ。
どの神々も、不思議な神通力を有する。
その中には広く知られた有名な神々も居る。

このすべての神々は、ブッダ（完全な知恵）である釈尊に服従（ふくじゅう）します。
あなた釈尊は、神々の師であると認めよう」

（原始仏典 　釈尊の言葉　スッタニパータ編　第1章9節-No.179）


「我々、神々はすべての大地を巡り歩くことだろう。
その中でも特に、完全なブッダである釈尊が行かれた足跡を巡り歩くことにしよう」

（原始仏典 　釈尊の言葉　スッタニパータ編　第1章9節-No.180）

（感想）

この項で、神霊と釈尊の問答が終わります。
世界最古の原始仏典と言えども、釈尊の死後からかなり経過してから編集された内容です。
釈尊を見たことも無い仏教徒たちが、釈尊と最後まで共に居た阿難が伝えた言葉を頼りにして書き残したものです。

この文章をそのまま読みますと、釈尊を熱烈に崇拝する仏教徒により、
・　釈尊は、神々よりも上位である。
・　釈尊は凄い、偉い。
という力関係の誇示が見られると勘違いします。

でも、この真相は、仏典に明記されていますが、釈尊が登場する遥か古代から、多数のブッダが人類の間から誕生しています。
釈尊が人類で初めてのブッダ（完全なる知恵を完成させた者）では無いわけです。

そうしますと、ここで登場する神々にも、遥か古代に人間として生まれて「ブッダ」を経験した神霊が居ることでしょう。
輪廻（りんね：生まれ変わり）の車輪から脱出できた魂は、神霊へと昇華します。
強制的な転生から解放されて、人間に生まれ直す必要が無くなり、コノ世と神界を自由に行き来して遊びます。

今回の神霊と釈尊の問答も、
・　おっ！　釈尊と呼ばれるブッダに成りそうな者が登場したと、町で噂が立っているな。

・　雪山に住む神霊が、七岳山（しちがくさん）に住む神霊に対して、
「釈尊という者が本物のブッダか？　試しに見に行こうぜ！」

・　二柱の神霊が釈尊と問答した結果、
「これは、本物のブッダに間違いない」
「今回のコノ世（当時である約2500年ほど前）の中で、よくぞブッダに成れたものだ。驚いた」
「よし、この釈尊が、どんな人生を歩んだのか？　これから足跡を巡って行こうぜ！」

という感じなのが、この項の結末のニュアンスに感じます。
要するに、自分たちの後輩を称賛しただけなのです。
親が子供を褒めるような感じにです。

でも、弟子たちが編集しますと、このような力関係を臭わす過大な称賛となってしまいます。
釈尊ご自身が、この原始仏典を読みますと、この過大な礼賛（らいさん：仏を礼拝してたたえること）に驚かれることでしょう。

さて、次の章は、どんな内容から始まるのでしょうか？　（続く）


* 原始仏典『スッタニパータ』
「柔訳 釈尊の教え 第1巻 」
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＊　地球上空の電子状態（http://www.swpc.noaa.gov/products/goes-electron-flux）が激しく乱れた場合、その乱れた瞬間の時間の２７時間後を注意します。
・　1月25日は不安定な「中潮」です。
地球上空の電子状態が乱れています。午後からも防災意識で静観しましょう。

生かして頂いて 有り難う御座います

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