日本国民は世界の指導者たちが、「友愛コード」を好感していることを軽視してはならない

2009年09月27日 00時35分46秒 | 政治
◆私はいま、「なぜ鳩山由紀夫は世界から好感されているのか―『友愛コード』の秘密」というテーマで、鳩山由紀夫政権の本質を解明しようと思っているところである。
民主党の鳩山由紀夫首相が、政治理念として掲げている不思議な言葉「友愛」は、一体何を意味しているのか。この「友愛」というキーワードを解明しなければ、鳩山首相が目指している「友愛革命」の歴史的意義は、理解できない。そこで「友愛」についてのコメントが入っていたので、私なりの所感を披露しておく。
国連での一般演説で、鳩山首相は、日本語ではなく、英語で演説し、要所要所で拍手された。英語で演説したのは、「友愛精神」を英語でしゃべる必要があったからでしょう。「フラタナティ」という言葉は、だれに、あるいは、どんな勢力に向かって発信されたのか。それは、「フラタナティ」のルーツ、言うなれば、「暗号」の意味を知れば明らかである。米国、英国、フランス、ドイツ、ロシア、さらに中国、台湾など世界の指導層は、この「フラタナティ」を素直に受信し、好感したのである。
第二次世界大戦に勝利した勢力も、日本やドイツ、イタリアといった敗戦国の指導者は、この言葉の意味をよく承知している。負け組の日本は、戦後、完全に軍門に下り、まったく抵抗力を失い、柔怪されてしまっている。
その代表者が鳩山一郎首相であり、鳩山由紀夫首相が、その孫であることを本人から、しかも「フラタナティ」という暗号を発信されたからこそ好感が持たれたのである。いまや日本外務省も小沢一郎幹事長も、この恐るべき言葉を全世界に向かって発信した鳩山首相をないがしろにすることはできない。日本国民は世界の指導者たちが、「友愛コード」を好感していることを軽視してはならないのである。
◆ところで、この「友愛」というキーワードの謎をズバリ解き明かしてくれるカギとなる「研究レポート」がある。それは、日本が大東亜戦争・太平洋戦争に突入する直前の昭和16年(1941)7月15日、当時の陸軍中将・四王天延孝(ハルピン特務機関長)が書き残していた「研究レポート」(「猶太思想及運動」)である。
四王天中将は、この「研究レポート」のなかで「秘密結社フリーメーソンリー」の歴史的足跡、「フリーメーソンの目的」「フリーメーソンの諸相」などを紹介し、「世界共和国建設を目標とする秘密結社である」と喝破するとともに、「秘密友愛」の意味を解説している。     四王天中将は明治32年(1988)、埼玉県で生まれ、陸軍士官学校卒、陸軍大学校卒、国連陸軍代表、関東都督府陸軍参謀、関東軍司令部付などを経て、シベリア出兵の際、浦塩派遣軍付として出兵、後にハルピンの特務機関長として情報収集に当たった。戦後は、衆議院議員となり、大日本回教協会会長、ユダヤ問題の研究家として有名だった。  
また、四王天中将は日本が天皇制の下で日本人が「フリーメーソン」といかに付き合えばよいかを思索し、フリーメーソンの「選民思想」を批判していた。
しかし、ドイツのヒトラーのような「ホロコースト」を招くような「人種差別」や「排他的方法」を否定し、むしろ、「まつろはしむ」という平和的観念に立ち、「ユダヤ民族」にとって「安住の地となる祖国」を与えて融和していく道を提示している。この点は、ヒトラーと決定的に違うところである。
◆敗戦国民である私たちは、とかく偏見的な目で見勝ちな「フリーメーソン」について、正しい認識と理解を深めつつ、欧州が第二次世界大戦後、オーストリーのクーデンホフ・カレルギー伯爵が提唱した「汎ヨーロッパ主義」を思想的基盤にして、現実に「EU」を実現した過程をたどらなくてはならない。
同時に鳩山一郎元首相が、クーデンホフ・カレルギー伯爵に傾倒し、自ら「秘密結社フリーメーソンリー」に入会して、「友愛青年同盟」を結成して運動を展開、国際的には、日ソ国交正常化を実現した足跡、その延長線上で、孫の鳩山由紀夫首相が推進に乗り出している「友愛革命」と「東アジア共同体」建設の成否について、今後明らかにしていく必要がある。
◆ちなみに、「友愛」を国際運動に掲げた勢力は、「秘密友愛」(シークレット・フラタニティ)を標榜していたのだが、第二次世界大戦後は、勝者となったが故に、運動を公然化、顕在化しており、鳩山由紀夫首相も堂々と「友愛」を闡明することができるようになったとも言える。
ただし、フランス革命時の革命派のなかでとくに過激派であったジャコバン党のロベスピエールが、あまりにも「清廉潔白」を守りすぎて、王党派を虐殺し、元は仲間であった左派エベール派、右翼ダントン派を断頭台で処刑し、あげくの果てに自らもテルミドールのクーデタで断頭台の露に消えたように、鳩山由紀夫首相、小沢一郎幹事長が「独裁政治」を行うような事態になったら、最悪である。民主党に社会主義者や赤軍派の残党が紛れ込込んでいる実態を見れば、単なる杞憂とは言えない。いずれにしても、日本は、多少いい加減でも、自由と民主主義という柔軟な社会を壊してはならない。そのためにも、鳩山政権が独裁政治に陥らないように、監視を怠ってはならないのである。
板垣英憲マスコミ事務所

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ラジオ出演のお知らせ  (bayfm78.0 9月28日AM7:25頃)

2009年09月26日 21時59分14秒 | お知らせ
休み明けの9月月28日月曜日、かねてよりよく出演させていただいております、千葉FMラジオ局ベイエフエムの朝の番組「POWER BAY MORNING」(5:00~8:51)におきまして、AM7:25頃より電話による出演をさせていただく予定です。
テーマは、鳩山由紀夫首相外交デビューについてです。乞うご期待を!

板垣英憲マスコミ事務所

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自民党総裁候補・河野太郎衆院議員は、妖怪変化・森喜朗元首相の妖術に負けるな!

2009年09月20日 21時56分54秒 | 政治
◆NHK大河ドラマ「天地人」は、「二つ関ヶ原」のタイトルで、西軍主将・石田三成の大敗北と、もう一つの関ヶ原合戦と言われた上杉軍と最上・伊達軍との戦いを放映した。合戦は、わずか6時間で、東軍・徳川家康軍の大勝利に終わった。次回放映で、石田三成は、京都・ 六条河原で斬首、この首は、三条大橋の袂に晒される。
勝てば官軍、負ければ賊軍。「正義は、勝者にあり」である。敗軍の将は、勝者により「逆賊」あるいは「悪人」のレッテルを貼られ、永劫未来、「正史」において、汚名を晴らす術を知ることができない苦界に縛られ続ける。
◆思えば、関ヶ原の合戦は、日本人のみならず、勝負に直面したときに人間がどういう態度を取るかの普遍的なカタログを示している感がある。時空を超越して、関ヶ原戦場に集まった武将から雑兵に至るまで、現代に生きている自分の姿、態度とそっくりな人間を見つけることができるに違いない。この意味でも、関ヶ原合戦をよく観察してみる価値がある。
まったく偶然とも思えないが、大敗北した自民党が、いままさに総裁選挙の真っ最中である。与党時代は、マスコミが囃し立てて、日本列島は、お祭り騒ぎしていたものである。だが、負け組には、鼻も引っ掛けない有様である。日本医師会に続いて日本歯科医師会、さらに日本経団連まで掌を返すように急速に自民党離なれしつつあるのは、世の常とは言うものの、人の世の儚さを感じざるを得ない。
◆贔屓の引き倒しになるけれど、自民党総裁選挙に名乗りを上げた河野太郎衆院議員に、エールを送りたい。自民党を二大政党の一方の雄として再建できるのは、河野太郎衆院議員をおいて他にいないと信ずるからである。老害政治の象徴である森喜朗元首相が、青木幹雄参院議員、古賀誠元幹事長、町村信孝元官房長官ら苔むした妖怪変化と相変わらず「悪さ」をし続けているのを知ると、「もはや自民党に未来はない」と愕然とさせられる。河野太郎衆院議員は、よほど腹に据えかねているのであろう。森喜朗元首相の実名を出して批判していたのには、同情を禁じえない。妖怪変化の妖術に負けることなく、是非ともがんばって欲しい。
◆小生は、「小沢一郎」や「田中真紀子」「鳩山由紀夫」をテーマに著作を何冊もモノにしてきた。ところが、どうしたわけか、このところ「戦国自民党民五十年史」が、アマゾンでよく売れているらしい。これは、一体何が原因なのか、よく調べてみたい。
板垣英憲マスコミ事務所

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鳩山由紀夫首相、平野博文官房長官の「各省庁記者会見統制」に、マスコミ各社は大歓迎すべし!

2009年09月19日 23時02分43秒 | 政治
◆朝日新聞が9月19日付の朝刊社会面(38面)で「『会見禁止』各省で混乱 首相、過剰反応にブレーキ」と報じた。鳩山由紀夫政権が誕生した16日夜、平野博文官房長官が「各省庁の記者会見は、大臣など政治家が行う。事務以下の記者会見は禁止する」と記者会見で宣言したことが、混乱を招いているらしい。
鳩山政権の大改革に対して、各省庁の広報担当者ばかりか、各省記者クラブ加盟のマスコミ各社も、相当困惑しているとみられる。
しかし、官僚たちの記者会見禁止は、鳩山政権の「報道・言論統制」と受け取られかねない面があるものの、マスコミ本来の使命から言えば、大変目出度いことである。何しろ、ここ三十数年、各省庁のマスコミ対策には、目に余るものがあったからである。
◆その昔、新聞記者は、警察署をはじめ日本銀行などを含めて、役所の玄関口あたりにたむろして、車夫馬丁と同じように扱われていたが、取材の基本は、人の出入りから役所が何をしているかをつかみ、特ダネトをものにしていた。警察署などは、捜査の秘密まで探られては困るので、役所の入り口を入った直ぐのところに部屋を確保して、記者たちを閉じ込めた。それでも人の出入りがわかるので、今度は、役所の二階や三階の部屋に、押し込めて、記者の親睦会としての記者クラブを設けさせ、お茶くみの女性まで配置し、さらに麻雀室や寝室まで用意して、サービスにこれ努めてきた。
ところが、記者は習性として役所内を朝から晩までうろつき始めた。とくに社会部記者は、役人のアラ探しに熱中し、特タネ競争を過熱するようになった。
そこで役所は、一計を案じた。午前中から午後、夕方まで、「レクチャー漬け」にして、記者たちが、記者クラブから出られなくしてしまった。これで、記者たちは、役所内をウロつく時間がなくなり、おまけに、「黒板協定」と称して、記者たちがネタを嗅ぎ付けてくる前に黒板に発表事項の見出しを何日も先に書いておく。そうすると、抜け駆けして記事にすると、「協定違反」となるため、役所内をウロウロしなくなる。
という具合に、新聞各社やテレビ各社は、発表記事ばかり報道するようになり、報道機関の記事内容の「官報化」が進み、どれもこれも同じような記事ばかりでちっとも面白くないという情けない有り様になってしまった。かくして各省庁は、マスコミ各社の牙を抜き、情報コントロールすることに成功したのである。
◆しかし、どうも、鳩山由紀夫首相や平野博文官房長官は、マスコミの生態に疎いらしい。
平野博文官房長官が、このマスコミ各社の堕落した状況に大ショックを与え、マスコミ陣としての本来のあり方を思い出させてくれた。これから各省庁にとって、大変になるのは、鳩山政権から各省庁に送り込まれてくる政治家の「お守り」である。自分たちが記者会見すれば済むものを、これからは、政治家にレクチャーしなければならない。
◆省庁のなかで一番大変なのは、経済産業省ではなかろうか。部局課の数が多いからである。しかも、原子力安全・保安院から資源エネルギー庁、中小企業庁、特許庁まである。これらのすべての記者会見を政治家がこなしていけるのであろうか。また、政局が慌しくなったり、政変が起きた場合、政治家は、政党や国会活動を横目にして、のんびりと記者会見していられるのであろうか。他人事ながら、心配になる。
さて、政治家の記者会見が主流になると、一番喜ぶべきは、マスコミである。夜討ち朝駆けから、役所内の定期的な循環により、役所内にころがっているネタは、まさに掴み取りができるようになる。鳩山由紀夫首相、平野博文官房長官の「各省庁記者会見統制」に、マスコミ各社は大歓迎すべし!
板垣英憲マスコミ事務所

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民主党の前原誠司国土交通相の手さばきに注目したい

2009年09月18日 13時32分57秒 | 政治
◆鳩山由紀夫政権の新閣僚のなかで出色なのは、民主党の若頭・前原誠司国土交通相である。闇の世界との関係が深い建設・土木・不動産業界が最も恐れ、かつ敬愛する希望の星である。一見柔和な表情をしながら、時折発露するドスの利いた物言いに、その筋のお兄さん、お姉さんたちをドキリとさせているから痛快である。八ツ場ダム建設の中止をはじめ、これからの手さばきに注目したい。
◆鳩山首相もその後見人の小沢一郎幹事長も、民主党の若頭・前原誠司国土交通相のバックグラウンドをよく熟知しているので、これから公共事業を切り刻む文字通り「斬り込み隊長」として抜擢したのは、まさに適材適所の人事と言えよう。
◆その一方で、ガックリ肩を落としているのが、防衛省背広組OBたちの「利権屋集団」である。小沢一郎幹事長に防衛利権を奪還されるのを恐れてきたからである。「前原なら思い通りになる」として、前原防衛相誕生を夢見ていた。期待通りには行かず、残念ながら、小沢一郎幹事長の身代わりである北沢俊美が就任してきた。防衛省背広組OBたちの「利権屋集団」が、いかに抵抗するかが、見物である。
◆政治の目的は、利害の調整にある。それは、だれが個々の利権の司祭者になるかという利権の争奪戦を抜きにしては考えられない。表舞台ばかり目を向けていると、政治闘争の本質は、見えなくなる。政権交代に伴う利権の移動に注目すれば、新政権の命運と盛衰を読み取ることが可能となる。
板垣英憲マスコミ事務所

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鳩山由紀夫政権が「金権腐敗・政治倫理低下」に陥らないように願うのみ

2009年09月16日 17時42分53秒 | 政治
◆鳩山由紀夫政権が、9月16日誕生した。この政権の閣僚配置を表向きではなく、裏舞台から分析してみよう。
まず、「カネ」である。官房機密費(数十億円)を握ったのは、鳩山由紀夫首相(小沢一郎幹事長と二人三脚)であり、この管理人が、鳩山首相の側用人・平野博文官房長官である。官房機密費は、官房長官室の金庫に収めてあり、適宜引き出して領収書なしで費消することができる。
外交機密費は、岡田克也外相(小沢一郎幹事長の弟子)が掌握する。国家財政は、藤井裕久財務相(小沢一郎幹事長の老臣)が配分を担当する。
◆次に、「利権」である。第一は、防衛利権と環境利権は、小沢一郎幹事長が自民党から奪還し、防衛利権は、参議院外交防衛委員長経験者の北沢俊美防衛相(羽田孜グループのいまや長老)が代理人として掌握する。廃棄物処理施設を製造している防衛産業を背景にしている環境利権は、小沢鋭仁環境相(鳩山首相の側近)が管理人を務める。
壮大な郵政利権は、西松建設事件で小沢一郎代表を一貫して弁護し続けた原口一博総務相(野田派⇒小沢派へ鞍替え)が、一手に引き受ける。小沢一郎幹事長が恩義に報いた人事である。冷や飯組にされたのは、野田佳彦元国対委員長で、小沢一郎幹事長に逆らい続けたのが、仇となった。
国土建設利権は、小沢一郎幹事長が自民党から取り返す。小沢幹事長は、自民党建設族のドン金丸信副総から引き継ぎ、野党暮らしの間、自民党の古賀誠元幹事長らに荒らされていたので、前原誠司国土交通相を利権奪還の尖兵として働かせる。
農林水産利権は、総選挙で民主党の選挙対策委員長を務め小沢一郎代表代行を助けた功労が高く評価された赤松広隆農水相(小沢一郎幹事長の盟友)が所管する。文字通りの論功行賞人事である。小沢一郎代表が前回参議院議員選挙で公約した農家に対する「所得保障」を実現し、さらに来年7月の参議院議員選挙で、この実績を全面にアピールして、再び「一人区」で勝利し、参議院で過半数突破の議席確保を達成する。
◆文部科学利権は、自民党よりも右寄りで「日の丸・君が代賛美派」と言われてきた旧民社党系(旧同盟系)の旗頭・川端達夫文科相(小沢一郎幹事長の理解者)が担当する。旧社会党系からの大臣就任でなかったので、文科省官僚は、ひとまず安心したようだ。しかし、アニメ館建設を取り止めさせるのが初仕事である。
自民党の橋本龍太郎首相が父子二代に渡って築き上げてきた巨大な厚生労働利権は、長妻昭厚労相が管理する。しかし、その前に社会保険庁解体という大仕事に蛮勇を奮わなくてはならないので、緊張の日々を覚悟しなくてはならない。
◆さて、肝心要の小沢一郎幹事長は、2010年分政党助成金173億円(2009年分は
約118億円)を手中に入れて、潤沢な資金をエネルギーに、来年7月の参議院議員選挙大勝による政権交代の完成を目指す。「政治は数が力、力はカネ」ということである。今後は、「金権腐敗・政治倫理低下」に陥らないように願うのみ。

板垣英憲マスコミ事務所

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自民党は「老害政治家」や「世襲政治家」がパージされ、若手台頭の絶好のチャンスだ!

2009年09月03日 21時32分24秒 | 政治
◆自民党は、総選挙に大敗して、茫然自失に陥り、総裁候補者すら立てられない惨状にある。だが、この状況は、むしろ自民党再生には、もってこいの絶好のチャンスであることを見逃してはならない。なぜなら、自民党の活力を失わせてきた「老害政治家」や「世襲政治家」の多くが、枕を並べて討ち死にしてくれたからである。
◆私は2007年10月30付で、光文社のペーパーバックスから「老害政治―希望も安心もない国にするシステム」というタイトルの本を出版してもらっている。福田康夫首相が就任した直後であった。表紙には、福田首相の立ち姿の横に「福田康夫、なんと71歳! こんな年寄りを首相にしてしまった日本は世界から取り残される!」と説明書きまで添えられていた。
この本のなかで、「老害政治家」や「世襲政治家」が日本を悪くしているか、多くの国民を息詰まらせているかなど縷々書き連ねた。しかし、本音のところ、絶望的だった。ところが、2009年夏の陣で、「老害政治家」や「世襲政治家」の多くが、吹き飛んでくれたのである。こんな目出度いことはない。終戦後の公職追放で、戦争指導者や協力者が、一掃されたことが、想起されて、痛快だった。
ただ、惜しむらくは、「老害政治家」や「世襲政治家」が完全に抹殺されたのではなく、一番に落選して欲しかった森喜朗元首相や福田康夫元首相、町村信孝元官房長官、細田博之、伊吹文明といったあたりが、重箱の隅にへばりつき、しぶとく生き残った。これには、失望した。
◆それでも、若手の衆院議員には、こんな恵まれた状況は、めったにない。このことを忘れて、いつまでも首をうなだれている暇はないのである。若い政治家が一気に台頭する千載一遇の好機であり、これを逃す手はないのである。とくに河野太郎衆院議員は、父親の洋平氏が野党転落時代の自民党総裁だったのを想起すべきである。歴代最長の衆院議長まで務められたのであるから、偉い。
◆2010年7月の参院議員選挙で自民党が勝てば、今度は反対に、民主党が衆参ねじれ現象に苦しめられることになる。何しろ、参院で民主党は、新緑風会、国民新党、新党日本と会派を組んでいても、117議席で過半数に5議席足りない。社会民主党の5議席を加えて辛うじて過半数に達する。高齢議員などだれかが一人亡くなっても、過半数割れする。
このため、小沢一郎代表代行はいまごろ、自民党に釣り糸を垂れて「一本釣り」に回っていることであろう。だからこそ、「大勝利に酔いしれてニヤニヤするな」と警告しているのである。小沢代表代行にとって、政権取りの最終戦争はまだ終わっていないのである。
板垣英憲マスコミ事務所

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