にゃんころりんのすっとんとん

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映画『日日是好日』晴れの日も雨の日も好い日

2022-10-09 21:51:53 | タマには映画

『日日是好日』予告

 
 
基本、誰かが普段に着物を着たり、お茶をたしなまれているのを見るのは嫌いじゃない。
ていうか、とても素敵だ。良いなあと思う。

とはいえ、自分は、ゆるい靴下の暮らしが一番好きなので
お作法の件は棚に上げておくけど・・

この映画のテーマが、多分今の私のテーマと重なるところがあって、
わかる。わかるわ。(って、偉そうにいうのも、ずうずうしいですが・・)


お茶の作法や姿勢をとおして、その向こう側にあるものを感じるっていうのは、
とても良いなと思いました。
お菓子のなかに、季節や自然を投影し、
雨の音、風の音、水の音、虫の声
静かな茶室から 耳を澄まして聞いてみる。
晴れた日、雨の日、五感で「今。この時」を感じる。


生きていると、悲しいこと、つらいことにも、思いがけずぶち当たったりするけど
良いこと悪いこと含めて、自分の人生なんだから、全部を慈しむ。

うれしいときは喜んで 悲しいときは悲しんで。







 
でも、どんな日も好い日だと、素直に言えない日もあるかもしれない。
なにかを呪いたくなる気持ちが、ふつふつと湧いてくる日もあるかもしれない。

戌年の初釜に使うお茶碗に、可愛らしい犬の絵が描かれていて
でも、この茶碗を使うのは、戌年の初釜の時だけ。
あとは、12年後の戌年まで桐箱に入れてしまったままなのですって。

12年後に自分がどうなっているか、わからない。
この悠長な時間の流れに身を置いて受け入れる。

そういう視点があると、つらいときも、いずれ時間が解決してくれるんだと
未来から今を見て、乗り越えて行けそうな気がします。
(まあこの辺は、あくまでも個人の主観ですけど)


 




 
それから樹木希林さんのことで思い出したんですが、
カンヌ映画祭常連の是枝裕和監督の「海よりもまだ深く」っていう映画を、その前に見てたんです。
この映画の希林さんは、主演の阿部寛さんの母親役、団地住まいの普通のおばさんの役でした。


インスタントコーヒーの瓶の中ブタの紙を、あえて剥がさないで
そこにスプーンか指かなにかで、ぶすっと刺したような1円玉くらいの穴。

希林さんが瓶を持ち上げて、そこから二つのマグカップに 
コーヒーをシャシャッ、シャシャッと振り入れてお湯を注ぐ一連の動作。

そのスイカに塩をかけるみたいな大雑把さの中に、垣間見えた手際の良さよ。
「おぬし、やるな」という感じで、侮れませんでしたわ。

お茶の先生とは、全く逆方向なのに
どこか通じるところがあって、おもしろかった。


なんというか・・
樹木希林さんは、どこにでもいるようで誰も真似できない女優さんだったなあと
その存在感を今さらながらですが、思いました。


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4 コメント

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こんばんは (orai)
2022-10-09 22:19:09
日日是好日は小説で読みました。
元々茶道に、、というか千利休に興味があって
樹木希林さんが好きだったので感動しました。
今、「利休の闇」を読んでいます。
「利休にたずねよ」も面白く読みました。
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oraiさんへ (にゃんころりん)
2022-10-10 11:55:33
なるほどー。
利休の「一期一会」「わびさび」など日本独特の世界観ですよね。
oraiさんのモノクロの写真にも、そのような精神が流れているのだと、納得しましたよ。
希林さんの派手ではないけど上質のものを求めるような感じ、利休に似ているかもしれないですね。
返信する
こんにちは・・・ (ハート)
2022-10-10 12:49:08
”和”の世界ですね・・・
私は着物仕立てが出来るのですが 30年以上仕立てから離れているので
今は全然できないと思いますが ちょっとした繕い物などは苦が無く出来るので
昔得た技術は活かされてる?様です。
茶道 華道にも興味がありましたが ご縁が無かったです。
和と云えば京都👘の気がして京都へ そして お隣の大阪にも行ってみたいと思っています。

素直に生きるのは大切
でも何事も過ぎるのは良くない
子供の頃 若い頃 歳を重ねた今 それぞれに素直の意味が同じ様で何か違っていて
丁度良い😊が難しくて 深く考える今日この頃です。
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ハートさんへ (にゃんころりん)
2022-10-10 20:10:47
お着物の仕立てができるのは、素晴らしいですね。
針仕事が苦でない方には、尊敬の気持ちしかありません。

ハートさんのコメント読みながら、
母方の祖母が七五三の着物とか、浴衣とか縫ってくれて、そばで見ていて、できあがるのが楽しみだった、幼い頃を思い出しました。
当時は気づかなかったけど、自分はいろんな人たちに支えられて生きてきたんだなあと、あらためて思います。
祖母はずーっと前に亡くなって、今さらお礼を言うこともできないけど、心の中でずっと感謝しています。

関西は、京都、大阪、奈良それぞれ特徴があるというか個性が違っていて、全部回りたくなりますね。
関東の田舎は、どこも田んぼばっかりです・笑。
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