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サンチョパンサの憂鬱

風見鶏とコバンザメはお友達

風向きとか潮目とかいう。

停滞していた状況が『変化の兆し』を見せる時に風向きが変わったとか潮目が変わったなどと表現する。

良くも悪くも人は環境に馴染む。
馴染むと知らず知らず変化を嫌う様になる。
この人とは無理だなぁ?と思いつつ何時までも動かないのか動けないのか?ダラダラと不本意な関係を維持してしまったりもする。

冬の夜……エアコンの電源を落として冷めていく部屋にダラダラと寝転がり動けない……そんな感覚と似ている。
それ位、変化するという奴は億劫なのだろう。

手のひら返しの振る舞いは……昨日までの関係を信じ維持している人間に『変わり身』という変化をいきなり突き付け相手を動揺させ戸惑う人間を見てサディスティックに楽しもうとする隠微な仕業である。

これを演る人間は、嗅覚鋭く多数派の中の風向き、流れをいち早く察知する。
実はこのタイプの人間が一番、心中穏やかではなく絶えず怯えている人なんである。

イジメにおいてイニシアティブを取る人間もこの『手のひらひら族』である。
自分が『ヤラレル前にヤル!』……といった心理で実際は心の中は何時も強迫観念で戦々恐々として怯えている。
それをヒタ隠す為に変わり身と残忍性を駆使するのである。

『変わり身の術という変化技』は演る方も演られる方もただ消耗するのみで両者共に著しく自信を喪失する。

迷わなく進みたい!……誰もがそう思う。
ならば山の遭難時の鉄則と同様……ガサゴソと場所を変え動かないことだ。
動き回り立ち位置を変える事から自分の座標軸を見失うからである。

動かない事はとても不安で苦痛なのである。状況の潮目を読み風向きを確かめ……確信を得た時に勇躍一歩を踏み出す事が望ましい。

ワサワサと蠢く人間達を見れば焦りから自分も……と中途半端に動きたくなる。しかしそれこそが軽挙妄動という奴なんである。

覚悟を決めて動かないこと……立ち位置を定め不動に徹してそこに静止し続けると初めて周囲の状況の動きが正確に見えて来るのである。

昔……意気がって作ったキャッチコピーを思い出した。
『私は動けないんじゃない!……動かないのだ!』……そんな奴だったと思う。
確か……一大転換を迫られ……心中怯えと困惑だけが渦巻いていた状況だったのを覚えている。

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